9月に入り暑い日が少しずつ減ってきた今、屋根のメンテナンスを検討している方も多いかと思います。しかし屋根のメンテナンスや工事は、悪天候の中で行うことができません。特に今の時期にメンテナンスを検討している方は、台風シーズンでもあるためスケジュール調整に苦戦されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本格的な冬に入る前に屋根のメンテナンスを検討される方は多いですが、時期を間違えると台風が直撃してしまうなんてこともあり得ます。では、冬を迎える前に屋根のメンテナンスを検討している方にとっては、どの時期がメンテナンスに向いているのでしょうか。今回は気象庁のデーターを参考に、関東にお住まいの方に向けて屋根のメンテナンスを行ううえでのオススメの時期について解説していきます。
気象庁のデーターで台風を予測できる?
屋根のメンテナンスで台風は避けたいけれど予測ができない、というのはこの時期に屋根のメンテナンスを検討されている方にとって、共通で厄介な悩みですよね。しかし、気象庁のデーターを確認することで、具体的な日付までは予測できなくても台風の影響を受けそうな月を予測することができます。ここでは気象庁が公開している1991年~2020年の30年間の台風に関する平均値を一緒に確認し、台風の影響を受けそうな月について見ていきましょう。
◎参考元:国土交通省気象庁
https://www.data.jma.go.jp/yoho/typhoon/statistics/average/average.html
発生数のピークは8月~9月
30年間の発生数の平均値を見ていくと、8月で5.7個、9月で5.0個となります。1ヵ月で5個の台風が発生しているというのは、とても多い数だということが分かりますね。比較としてその前後の数値も見ていきましょう。7月では3.7個、10月では3.4個となっています。台風の発生は暖かい時期から増えてきますが、その中でも台風の発生数ピークは8月~9月と言えます。また、前後の7月10月も台風が3個以上発生していることが分かりますね。台風が最も少ない時期は1月~3月で、発生数は0.3個となっております。必ず発生しないとは言えませんが、気温が低い時期の発生数は少ないと言えますね。
接近数のピークは8月~9月
台風の発生数とは、日本列島付近での発生数となるため、必ずしも列島に影響を及ぼすとは限りません。天候に何の影響もなく通り過ぎてしまうことも多いです。しかし接近する台風は天気にも影響が出る台風となります。近さや台風の大きさ、速度などによって小雨だけで済んだり本格的な台風に近い影響を受けることも多いです。そのため台風の接近数は注意が必要です。気象庁のデーターでは、台風の接近数が多い月が8月~9月で、その平均値はどちらも3.3個となっております。比較として前後である7月では2.1個、10月では1.7個となります。発生数とは違い、接近数となるとグッと数が減ることが分かりました。特に10月に関しては、台風の進路が列島の下であることが多く接近する数が減ります。
上陸数のピークは8月~9月
台風で一番被害が大きくなりやすいのが、日本列島に上陸した時です。そのため、屋根のメンテナンスでは一番避けたいタイミングでもあります。気象庁のデーターでは、8月の0.9個と9月の1.0個がと上陸のピークなっており、8月~9月は台風上陸の可能性がある月であると言えます。前後の7月は0.6個、10月は0.3個となっており、8月~9月と比べると落ち着いている印象ですね。
関東は台風の影響は受けやすい?
ここまでで日本列島全体における台風の統計データーについて、お話をしてきました。では、関東単体で見ると台風の影響はどのように受けるのでしょうか。気象庁では「関東地方および甲信地方に接近した台風」として、台風の統計を公表しています。1951年~2022年の統計に基づいて、台風が関東に影響する時期について見ていきましょう。
◎参考元:国土交通省気象庁/関東地方および甲信地方への接近数
https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/statistics/accession/kanto_koshin.html
関東の台風のピークは8月~9月
気象庁で公表されている「関東気泡及び甲信越地方に接近した台風」の統計を見ると、1951年~2022年の期間で8月は69個、9月は73個の台風が関東地方に接近していることが分かりました。7月は28個、10月は45個となっているため、全体的に見ても8月9月は関東に台風が接近しやすいことが分かります。年により1年では1~7個の台風が関東に接近しておりますが、その内訳の平均を見ても8月9月が特に関東に接近しやすい時期となっています。
関東の中では千葉県が一番影響を受けやすい
関東と言っても広いため、お住まいの地域によっては必ずしも統計通りとは限りません。しかし地理的な問題で、関東の中でも一番台風の影響を受けやすいのは千葉県であると言えます。根拠となる数値は日本列島で見た上陸数です。気象庁では上陸数を都道府県別に順位にしており、1位~10位を公表しています。日本列島で見ると、九州、四国が順に台風の影響を受けやすくなっておりますが、上陸数でみると千葉は8位にランクインしています。47都道府県のうちの8位ですから、関東地方も沿岸部に位置するほど台風の影響を受けやすいと言えます。
屋根のメンテナンスを行うベストな時期はいつ?
ここまでで、8月9月は関東地方でも台風の影響を受けやすいため、屋根のメンテナンスにはあまり良くない時期であるということを知っていただけたのではないでしょうか。しかし10月も運が悪ければ台風の影響を受けることもあります。では一体いつなら屋根のメンテナンスに適しているのでしょうか。本格的な冬を迎える前になんとかメンテナンスを終わらせたい、という方は以下の時期を参考にしてみてくださいね。
10月下旬~11月がベスト
気象庁のデーターを確認していくと、台風の進路などを知ることができます。台風の進路を見ていくと、10月下旬になると台風が発生しても列島の下を通過し大陸に流れていくことが多いため、屋根のメンテナンスを計画するのは10月下旬頃からがオススメです。また11月も関東では比較的安定している気候で雪が降ることもほとんどないため、メンテナンスの時期としてはオススメです。10月下旬~11月を目途にメンテナンスを実行することで、本格的な冬になり冷え込む前にメンテナンスや修理を終わらせることができます。
真冬のメンテナンスにはリスクがある
屋根のメンテナンスや修理の際は、足場を組む関係で住宅の窓を閉め切らなければならず、工事完了まで日光が遮られてしまいます。簡単なメンテナンスだけであれば数日で済むものも、大規模な工事となればそうもいきません。そのため真冬は部屋に日光が入らず、工事の間の暖房代も高くなります。また関東であっても12月中旬以降は降雪の可能性があり、工事を中断しなければいけない可能性が出てきます。そのため、結論から言うと真冬のメンテナンスは不可能ではないものの、天候などの影響によりオススメができない期間があるため覚えておくようにしましょう。
屋根のメンテナンスは定期的に行いましょう!
屋根は台風などによって突然被害を受けて雨漏りが発生してしまうこともありますが、それ以外のトラブルに関しては、ほとんどが定期的なメンテナンスを行うことで予防することができます。では屋根のメンテナンスは、どのタイミングでメンテナンスを行っていけばいいのでしょうか。屋根のメンテナンスのタイミングと、オススメの時期についても合わせて解説をして終わります。
屋根のメンテナンスは10年に一度
屋根は新築で住み続けている住宅であっても、10年を超えるタイミングでのメンテナンスが推奨されています。もちろん使われている屋根材によっても、耐用年数や必要なメンテナンスのタイミングは変わってくるものですが、雨漏りなどの予防的な意味ではやはり10年に一度、コンスタントにメンテナンスしていくのが一番安心です。雨漏りを経験している住宅では、定期点検として1年ごとに屋根を確認している方もいらっしゃいますし、前回の雨漏りの症状によっては5年ごとの方もいらっしゃいます。沿岸部や豪雪地帯など、お住まいの立地環境によっては新築10年目でも既にトラブルが発生している可能性はあるため、10年に一度点検を行っているから安心というわけではありません。メンテナンスの実施やタイミングは、修理履歴や築年数、立地環境を踏まえた総合的な判断が必要です。そのため定期的に業者に点検してもらい、次回のメンテナンスについてメンテナンススケジュールを提案してもらうようにしましょう。
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上半期であれば春、下半期であれば秋がオススメ
続いてメンテナンスのタイミングですが、比較的気候が安定している点と台風や梅雨などの季節特性の影響を受けにくい点を見れば、屋根のメンテナンスは春か秋がオススメです。秋と言っても本文中でご紹介したように10月下旬頃から11月が、メンテナンスとしては実行しやすい時期となります。春は、梅雨の時期に向けてメンテナンスを行う方が増えます。春も秋も比較的過ごしやすい気候のため、工事中のストレスもかかりにくくオススメです。梅雨前にしっかりとメンテナンスをしておくことで、急な雨漏りを防ぐことにも役立ちます。
まとめ
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