戸建て住宅の外壁塗装でよく活用されているシリコン塗料ですが、「コスパがいい」「長持ちする」などといった評判を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。大手塗料メーカーでの取り扱いも多く、商品数がとても多い塗料です。また新築時やメンテナンスの塗り替え時、どちらにも広く採用されており、さまざまな塗料が登場した近年でもシリコン塗料は根強い人気があります。しかし人気のシリコン塗料にもメリット面だけではなく、デメリット面が存在します。シリコン塗料ならではの特性もありますし、中にはシリコン塗料を使わない方がいいケースもあります。今回はそんなシリコン塗料の費用やメリット、デメリット面について詳しく解説していきます。新築での外壁塗料決めやメンテナンスを控えている、という方は是非この記事も参考にしてみてくださいね。
シリコン塗料について
大まかに分類すると外壁塗料は、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の4種類が多く使われています。外壁塗料の種類分けは「樹脂」と呼ばれる主成分に応じて分けています。シリコン塗料は名前の通り、シリコンを主成分としている塗料となるため、シリコンの特性が発揮されます。また機能面を付けた塗料が多く開発されており、「遮熱」「断熱」「光触媒」「防カビ」など立地環境や目的に応じた塗料を選ぶことができます。機能面は立地環境や予算によっても変わってくるかと思いますので、必要なものが含まれた外壁塗料を選ぶようにしましょう。今回ご紹介するシリコン塗料は、4種類の中でもグレードも中間、予算も中間とコストパフォーマンスの面でも手を出しやすく、長く人気のある外壁塗料です。では、さっそくシリコン塗料の基本知識を一緒に見ていきましょう。
グレードと費用相場
冒頭でも少し触れましたが、塗料のグレードを「低い」「中間」「高い」に分けると、シリコン塗料はちょうど中間のグレードになります。また費用面で見ても中間程度であるため、グレードも予算も妥協したくないという方に向いています。一般的な大きさの住宅に採用される塗料の中で考えるとグレードは高い方で、機能面が重視された塗料を選ぶことで更に質のいい塗料になります。シリコン塗料の金額は開発しているメーカーによって異なりますが、2,500円~3,000円(㎡単価)程度であることが多いです。
その他の塗料の特徴
シリコン塗料と比べ低いグレードに振り分けらる塗料としてはアクリル塗料、ウレタン塗料で費用相場は1,500円~2,000円程度です。この2種類の塗料は、10年以下で今の住宅を売却する、住み続ける予定はないなどといった際に用いられることがあります。また新築時の初期費用を減らすため、短期間でのメンテナンスを計画した上で新築時の外壁塗料として選ばれることもあります。高いグレードはフッ素塗料が該当し、4,000円~4,500円とシリコン塗料と比べてもかなり高いです。フッ素塗料は商業施設や大きな面積を有する住宅に採用されることが多く、一般的な住宅で取り入れられることはあまり多くはありません。
シリコン塗料のメリット
シリコン塗料は非常に優れた外壁塗料ですが、具体的にどんなところが優れているのでしょうか。実際にシリコン塗料を検討しているという方も多いかと思いますので、シリコン塗料を採用することで得られるメリット面について解説していきます。
値段の割に耐久性がよく、10年~15年持つ
シリコン塗料の最大のメリットは、そのコストパフォーマンスです。2,500円~3,000円(㎡単価)の金額で、10~15年程度の耐久性があると言われているため、耐久性の高さの割に金額が安いという特徴があります。また外壁塗料のメンテナンスは塗料の耐久性によって左右されるため、今後のメンテナンス費用を考えた上でも優秀な塗料であると言えます。
開発数が多くラインナップが豊富
戸建て住宅の外壁塗装では圧倒的な人気があり、開発数が多いためラインナップも豊富です。そのため塗料の色だけではなく、素材感や機能面なども含めて様々な種類の中から選ぶことができます。外壁塗装に明確なイメージがあり絶対にイメージ通りにしたい、という方でも安心のラインナップですので、外壁にこだわりがある方にもおすすめです。また施工実例が多い分、実例の中から選ぶこともできよりイメージに近いものを選定できます。
業者が扱いに慣れており、施工の失敗が少ない
多くの住宅で使われている塗料のため、業者側も経験が豊富で扱いなれていることがほとんどです。そのため施工中の失敗も少なく、施工してくれる業者も見つけやすいメリットがあります。業者が見つけやすいということは、メンテナンスなどの計画も立てやすく、急に必要になったという場合でも最短スケジュールで対応してもらえることもあります。
耐熱性に優れている
シリコン塗料は耐候性に優れており、劣化が遅い塗料としても知られています。またどの塗料と比べても、シリコン塗料は高い光沢支持率を維持しています。光沢支持率とは、外壁塗料においてその数値が高いほど光沢を長く維持でき劣化のしやすさを判断することができます。光沢支持率が低い塗料は、早い段階で光沢が失われ、チョーキングなどの外壁劣化症状を早めやすいと言われています。
耐候性に優れており比較的劣化が遅い
シリコン塗料は耐候性に優れており、劣化が遅い塗料としても知られています。またどの塗料と比べても、シリコン塗料は高い光沢支持率を維持しています。光沢支持率とは、外壁塗料においてその数値が高いほど光沢を長く維持でき劣化のしやすさを判断することができます。光沢支持率が低い塗料は、早い段階で光沢が失われ、チョーキングなどの外壁劣化症状を早めやすいと言われています。
耐水性に優れており雨漏りになりにくい
シリコン塗料は透湿性が高い塗料で、耐水性に非常に優れています。透湿性という言葉を初めて聞いたという方も多いかもしれませんが、簡単に言うと水を通しにくく湿気を内部にためにくいという性質のことです。外壁は雨水に直接さらされてしまいますが、水を通しにくい外壁塗料を用いることで外壁内部への浸水を防ぐことができます。また外壁内部の湿気を外に逃す性質も非常に重要で、もしそのまま内部に湿気がたまったままになってしまうと、湿気が蒸発しようとした時に外壁塗膜が膨れ上がってしまいます。こうした膨れ上がった部分をふくれと呼びます。ふくれができてしまうと劣化が速まってしまったり、その部分から雨漏りにつながる可能性もあります。性質上シリコン塗料は雨漏りを起こしにくい塗料ですので、外壁を雨漏りから守りたいという方にもおすすめな塗料です。
シリコン塗料のデメリット
シリコン塗料は人気があり、値段もグレードも中間だからとりあえず選んでおけば失敗はないのでは? と思うかもしれません。しかし場合によってはあまりオススメできないこともあります。シリコン塗料を使うことによるデメリット面も存在し、知らないままシリコン塗料を選択してしまうと、「そんなはずではなかった」なんてことになってしまう可能性もあります。立地環境や外壁のイメージなどによっても、シリコン塗料が向かずデメリットになってしまうケースがありますので、以下であげている内容に当てはまるものはないか確認しましょう。もし当てはまってしまうようであれば、違う塗料を検討することもおすすめです。
ひび割れが発生しやすい
シリコン塗料は低予算の塗料と比べるとデメリット面が少ない塗料です。しかしシリコンの性質上、塗膜が硬くひび割れが発生しやすいため注意が必要です。例えば大きな道路の前に住宅があり頻繁に大型トラックが行き来する環境などでは、常に道路からの揺れを住宅が受けてしまっている状態です。新築当時や現地確認では気づかないことが多いですが、幹線道路などの前にずっと住んでいると、大きな車が通った際に家が揺れるということを体感することが多いです。そのため刺激に弱いシリコン塗料はあまりおすすめできません。
光沢があるため好き嫌いが分かれる
シリコン塗料はツヤが出る塗料となりますが、ツヤ感が苦手、マット仕様にしたいという方であればシリコン塗料だとイメージ通りの外観にならないこともあります。シリコン塗料のメリットであるツヤや光沢支持率の高さですが、理想のデザインによってはシリコン塗料が合わないこともあります。そうした方向けにシリコン塗料の中には少しツヤを抑えたタイプのものもありますが、マット素材を売りにしている塗料と比べるとツヤが出てしまうため、好みが分かれる部分です。外壁にツヤを絶対出したくないという方には、シリコン塗料はあまり向きません。
シリコン含有率によって耐久性が左右される
「シリコン塗料」と名乗っていても、シリコン含有量が商品によってまばらで、中には耐用年数10年以下のものもあります。一般的にシリコン含有量が多いほど耐久性が高くなるため、耐久性重視のシリコン塗料にしたいという方であれば、シリコン含有量にも着目しましょう。しかしシリコン塗料の含有量が多くなるほど高級塗料になっていきますので、予算との兼ね合いは大切です。シリコン含有量は20%~40%の間であれば一般的な数値になりますので、この数値内が中間グレードだと言えます。逆にシリコン含有量20%を下回る場合は、耐久性の面で10年以下になってしまうことがほとんどです。シリコン含有量が40%を超えると高級シリコン塗料に分類されます。シリコン塗料を選ぶ際は必ずシリコン含有量を確認しておきましょう。
まとめ
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