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屋根材のガルバリウム銅板について知りたい! メリットとデメリットは?

お役立ちコラム

屋根材と聞くと、どんな素材をイメージされますか? トタン屋根、スレート屋根(コロニアル)、瓦屋根・・・今ではさまざまな屋根の種類がありますが、その中でも日本国内でトップシェア率を誇るのが「ガルバリウム銅板屋根」です。家を建てたことがあるという方は、屋根材を選ぶ際にカタログで見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。今は技術が進み、デザイン性に富んだ屋根材が多数出ているため、屋根材をデザインや「和風」「洋風」などといったくくりで選んでしまう方が多いです。しかし屋根の材量が違えばメリット、デメリットも変わってきます。屋根材選びで失敗しないためにも、これから使おうとしている屋根材についてしっかり把握しておくようにしましょう。ここでは今人気のガルバリウム銅板屋根について、詳しく解説していきます。

どんな屋根材がガルバリウム銅板屋根?

屋根材の名称を名乗るためには、定められた品質を満たしている必要があります。ガルバリウム銅板は、JIS(Japanese Industrial Standards)において「55%アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板」と名づけられており、ガルバリウムという種類の合金でコーティングされた鉄の一種類であることが定められております。ちなみにJISは日本語で日本産業規格と呼ばれ、国内の産業製品の品櫃を保つために定められた規格のことです。屋根材だけではなく、形のない情報物などにも定められていることがあり、さまざまな場面で聞く機会がある言葉かと思います。それでは実際にガルバリウム銅板屋根がどんな屋根材なのか、その性質について一緒に見ていきましょう。

ガルバリウム銅板屋根の歴史は新しい

日本国内で初めて金属屋根が使われたと言われているのが、江戸時代と言われています。しかし当時は金属はとても高価なもので、身分の高い人が住む家などに使われていたようです。一般家庭に普及するのは洋風な建築が流行り出した明治維新以降のため、金属屋根そのものの歴史は現代から考えても新しいものと言えます。それから現代までさまざまな屋根材が開発されてきたわけですが、その中でもガルバリウム銅板屋根は比較的新しく、日本国内で初めて商品化されたのが1982年となっております。商品化された当初は瓦屋根などが一般的であったため、あまり売れなかったようですが、ガルバリウム銅板屋根の良さが徐々に伝わり現代では国内トップシェア率を誇るまでに成長しました。

耐用年数は30~40年

ガルバリウム銅板屋根の一般的な耐用年数は、30~40年といわれております。とはいえ、まだ新しい屋根材であるため40年以降のデータが国内にはあまりありません。商品化されてよく使われるようになるまで期間もあるため、現在ガルバリウム銅板屋根を使用されているご家庭では、まだ屋根そのもののメンテナンス期間を迎えていないという可能性もあります。その他の屋根と比べると、スレート屋根は約30年、瓦屋根は約60年となっています。さまざまある屋根材と比較し、その材料の性質や海外の使用例などから判断すると、ガルバリウム銅板屋根の耐用年数はちょうど中間程度といった立ち位置です。そのためガルバリウム銅板屋根の耐用年数は、大体30~40年と思っても問題ないかと思います。

「錆びにくい」「メンテナンスフリー」金属屋根として人気

ガルバリウム銅板屋根について調べていると、「錆びにくい」「メンテナンスフリー」などといった言葉を目にする機会もあるかと思います。なぜそのように言われているかというと、ガルバリウム銅板屋根は表面メッキの部分が他の金属屋根と比べて成分が違っています。具体的には「アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%」が含まれていることにより、錆びにくさと耐久性を維持しています。表面メッキ部分の劣化は金属屋根にとてって大きなダメージとなりますが、アルミニウムの耐腐食性が加わることで従来にはない強さを実現可能にしています。とは言え、「メンテナンスフリー」というのは少し語弊があります。表面メッキは必ず劣化していきますので、劣化に応じたメンテナンスを行っていく必要はありますし、錆びにくいだけでガルバリウム銅板屋根も錆びることはあります。

ガルバリウム銅板屋根のメリットとは?

屋根材として人気なガルバリウム銅板屋根ですが、屋根材として取り入れたら具体的にどんなメリットがあるのでしょうか? より良い屋根材を取り入れたいと考えている方にとって、ガルバリウム銅板屋根を取り入れることで得られるメリットは気になりますよね。文中ですでに触れている部分もありますが、詳しく解説をしていきます。

耐震性に優れている

これまでの屋根材は耐久性が強い部材ほど重く、耐震性に弱いといったデメリットがありました。建物は重い部材が屋根に乗っているほど、地震などの揺れに弱くなってしまいます。しかしガルバリウム銅板屋根は耐久性に優れているのに軽く、耐震面でも強いというメリット面があります。地震大国である日本において、耐震性に優れている屋根材というのはとても嬉しい性能ですよね。

耐水性に優れている

これまでの屋根材は耐久性が強い部材ほど重く、耐震性に弱いといったデメリットがありました。建物は重い部材が屋根に乗っているほど、地震などの揺れに弱くなってしまいます。しかしガルバリウム銅板屋根は耐久性に優れているのに軽く、耐震面でも強いというメリット面があります。地震大国である日本において、耐震性に優れている屋根材というのはとても嬉しい性能ですよね。

耐水性に優れている

金属という素材であることから、防水面も強いという特性を持っています。寒い地位では屋根部材が凍ってしまう凍害というものが発生することがありますが、防水性があるため凍害を防ぐこともできます。また劣化しても屋根材そのものは水を通さないため、穴が空いてしまうなどのトラブルが発生しない限り、劣化による雨漏りも起こしにくい屋根です。

勾配を気にせず施工できる

屋根と聞くとなんとなく三角屋根をイメージされる方も多いかと思いますが、実は屋根の種類はたくさん存在しており、勾配もさまざまです。豪雪地帯では雪の重みで家がつぶれないように、人の手を介さなくても雪が落ちるような急勾配の屋根になっていたり、逆に外観を優先した水平に近いシンプルな屋根デザインなどもあります。しかし屋根材は使える勾配が決まっており、特に緩い勾配の屋根にはスレート屋根や瓦などが使えないといったこともあります。一方でガルバリウム銅板屋根は緩い勾配にも使用できることから、特にデザインを重視したい屋根を考えている方に人気です。一般的な屋根勾配は4~5寸となっておりますが、ガルバリウム銅板屋根は0.5寸(約3度)から施工が可能となっております。数値を見るといかに緩やかな勾配に対応しているか、ということが分かりますね。

施工・加工しやすい

ガルバリウム銅板屋根材は、他の屋根に比べて施工・加工しやすいため、複雑な屋根やデザイン性のある屋根にも対応できます。施工面ではその扱いやすさから、多くの業者が対応している屋根材でもあります。業者の腕に左右されず安定した品質、デザインを供給されるという点は安心できますよね。

ガルバリウム銅板屋根のデメリットとは?

メリット面だけ見るとガルバリウム銅板屋根は最強の屋根材のように見えますが、どんなものにも必ずデメリットが存在します。ではガルバリウム銅板屋根のデメリットとは一体なんでしょうか。検討する際には必ずデメリット面も含めて考えていく必要があります。ガルバリウム銅板屋根にどんなデメッリトがあるのか、一緒に見ていきましょう。

断熱性が低い

金属は防水性能が高い反面、熱伝導率が高く外の寒さや暑さを伝えやすい性質があります。冬場に鉄を触るとひんやりしたり、熱するとすぐに熱くなったり・・・とイメージすると、なんとなく熱伝導率のイメージがしやすいのではないかと思います。断熱性が低い家は外の寒い空気が伝わりやすく、夏は家の中が蒸し暑く感じられてしまい、過ごしにくくなってしまいます。当初はガルバリウム銅板屋根の断熱性が低いことで内部結露などの問題も提唱されておりましたが、現在では大分断熱性の面がカバーされ問題なく使えるようになりました。具体的には、鋼板の裏面に硬質ウレタンフォームを貼り付けガルバリウム銅板屋根材に足りない断熱性の性能を向上させるという内容です。各メーカーから同様の内容のガルバリウム銅板屋根材が発売されているため、断熱性の面でしっかりカバーされているかを確認するようにしましょう。

遮音性が低い

鉄材であるため、遮音性が低いというのもガルバリウム銅板屋根のデメリットのひとつです。雨が降っているときに倉庫や体育館などに入ると、雨が屋根に響く音を聞いたことがあるかと思います。住居目的ではない建物や施設では、遮音性に配慮する必要はないため住宅と比べて雨の音が響きやすいです。極端ですが、遮音性が低いというのはこういった外の音が響きやすい、ということです。とはいっても、これもガルバリウム銅板屋根単体での使用の場合で、ガルバリウム銅板屋根と一緒に使う下地材によって十分改善できます。遮音性を高めるためには重い部材などを導入する必要がありますが、そういった遮音性を高める工事もしっかりと組み込んでもらっているかを、打合せの際などに確認しましょう。

ガルバリウム銅板屋根も、メンテナンスは必須!

他の屋根材に比べて耐久性が高いですが、やはり他の屋根材と同様メンテナンスは必要になります。比較的新しい屋根材であるため、導入後メンテナンスの期間を迎えていないという方は多いかと思いますが、「今異常がないからメンテナンスはなにかあってからしよう」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかしガルバリウム銅板屋根をメンテナンスせず放置してしまうことで、どんなことが起きるかいまいち想像できないという方もいらっしゃると思います。最後にメンテナンスを行わないとどんなリスクが考えられるのか解説していきます。

見えにくいため劣化に気付きにくい

豪雪地帯などで雪下ろしのために屋根にのぼる、という習慣がある方もいらっしゃるかと思いますが、ほとんどの方が住宅の屋根にのぼるという経験はされないかと思います。そのため、実際に劣化が始まっていて危険なサインが出ている屋根にも気づけず、雨漏りなどが発生してしまって初めて気づくというパターンが考えられます。これはどの屋根材、建材でも起こりうるケースですが、ガルバリウム銅板屋根のように耐久性に優れており耐用年数が長めの屋根だと「うちは大丈夫だろう」と過信してしまいやすく、発見が遅れてしまうこともあります。

サビが発生する

劣化が進んでくると屋根がサビてしまうことがあります。居住空間に直接触れていない屋根がサビても、なんの問題もないのではないか、と思われるかもしれません。しかしサビは屋根の色を変えてしまい外観美を大きく損なってしまいます。またサビた鉄はもろくなってしまう性質があるため、長い期間サビた状態を放置してしまうと屋根がぼろぼろになってしまう可能性があり大変危険です。

雨漏りが発生する

防水性が高いはずのガルバリウム銅板屋根ですが、サビが進行すると屋根材がぼろぼろになり、やがて穴が開きます。穴が開くと当然、雨水が穴から建物に侵入してしまい、じわじわと雨漏りが広がっていってしまいます。この状態になってしまうと屋根材がぼろぼろになるだけではなく、雨漏りも進行している状態で大変危険です。雨漏りは必ずしも目に見える範囲で発生するわけではなく、見えない部分で徐々に進行し、基礎や柱などを腐らせてしまうこともあります。最悪の場合屋根が崩壊してしまう危険性もあり、注意が必要です。

10~15年単位でメンテナンスを計画しよう

耐用年数が長いガルバリウム銅板屋根ですが、他の屋根と同様定期的なメンテナンスを行いましょう。定期的なメンテナンスを行うのでは、耐用年数が長い意味がない、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、メンテナンスや小さな修理は「大きな雨漏り」「二次被害」を防ぐために行っていくものです。本来であればトラブルが発生する前に是非行っていただきたいものです。耐用年数が60年と長い瓦であっても、飛来物による破損や地震による損壊などは起きてしまうもので、同様にメンテナンスが必要になります。耐用年数が長い=メンテナンスが不要、という考え方ではなく長く使うために定期的にメンテナンスを行う、と思うようにしましょう。

まとめ

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