家の印象を決める大きな役割を果たす外壁、できればいつまでも綺麗に保ちたいと考えますよね。今はさまざまな住宅関連設備や材料が進歩し、壊れにくく性能がいい物が増えました。外壁塗料も同様で、低汚染塗料と呼ばれる汚れがつきにくい塗料なども登場しています。外壁のメンテナンスをする際、せっかくお金をかけて工事をするならと、低汚染塗料のように汚れにくい外壁塗料を使いたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。そのような方のために、ここでは汚れにくい外壁塗料の解説と、外壁を綺麗に保つためのコツについて解説をしていきます。是非参考にしてみてくださいね。
低汚染塗料には、どんな特徴がある?
冒頭で触れましたが、みなさんは「低汚染塗料」についてご存知でしょうか。塗料の種類はたくさんあるため、初めて聞いたという方も多いかと思います。外壁に塗料を塗るのは外観美の目的だけではなく、建物を雨風の侵入を防ぎ、建物を守る役割があります。この役割はどの塗料にも共通している働きですが、低汚染塗料は汚れが付きにくい性質を持っているため、通常よりも外壁の劣化を抑制することができます。では具体的に低汚染塗料にどのような効果があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
雨水と一緒に汚れを洗い流す「親水性」がある
従来の塗装は「撥水性」と呼ばれる、塗料が水をはじく性能がメインでした。水をはじくと聞くと汚れも付着しにくいのではないか、または付着しても落ちやすいのではないか? と考えますよね。しかしこの撥水性は、塗料と馴染みにくいために付いた汚れはそのままに雨水だけがツルンと流れ落ちます。また塗料によっては電気を帯電しやすいものがあり、ホコリやチリを吸い付きやすくしてしまうものもあります。低汚染塗料は従来の塗料と違い、塗料表面が親水性になるように改良されています。親水性はその名前の通り水に混ざりやすい性質を持ち、塗料表面に付着したチリやホコリを雨水に絡めて一緒に流してくれる性質を持っています。また電気も滞りにくくなり、ゴミの吸い付きも最小限に抑えることができます。
遮熱効果がある
外壁表面に汚れがつくと見栄えが悪くなるだけではなく、時間の経過とともに汚れが熱を吸収してしまう働きがあります。そのため家全体の遮熱効果が下がってしまい、外壁の性能が落ちてしまいます。低汚染塗料は塗料その物に遮熱効果があるわけではありませんが、親水性があることにより汚れが外壁に付着しにくく、結果として熱を奪うものが付きにくいため一般的な塗料と比べ遮熱効果があると言えます。
雨だれ跡が付きにくい
雨だれ跡は白系の外壁であれば黒っぽく、黒系の外壁であれば白~灰色っぽく見え、どんな外壁に対しても跡が付くため手強い汚れとも言えます。雨は透明なのになぜ跡になるのか疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。雨だれ跡は雨水が外壁表面を通る際に、外壁に付着している汚れを吸い込みながら下に落ちていきます。そのため雨の通り道に汚れが密集し、クッキリとした跡になって見えてしまうという仕組みです。しかし低汚染塗料は外壁に汚れを付着しにくく、また汚れを雨水と一緒に洗い流す作用があるため、一般的な塗料と比べて雨だれ跡が付きにくくなっています。
カビやコケなどの発生を防ぐ
外壁は汚れが付くだけではなく、カビやコケが発生してしまうこともまれにあります。カビやコケは日当たりの悪く、じめじめした場所を好み、また外壁に付着した汚れを好みます。そのため外壁が劣化し防水性能が落ちてしまった部分や、住宅密集地やビル裏などで日当たりの悪い外壁部分に発生しやすくなります。日当たりを変えることは難しいため外壁の劣化を防ぎ定期的に清掃することが、カビやコケの発生を防ぐために行えることですが、低汚染塗料は外壁表面を綺麗に保つ働きがあるためカビやコケの原因を取り除き、また外壁の劣化を防いでくれます。
メンテナンスの頻度が抑えられる
外壁には定期的なメンテナンスが必要ですが、低汚染塗料により一般的な塗料と比べ塗装などのメンテナンスが少なく済む傾向があります。もちろんどちらの塗料を使ってもメンテナンスは必ず必要になりますが、外壁が綺麗に保たれる低汚染塗料の方が外壁の劣化を起こしにくく、その分メンテナンスコストも抑えることができます。
汚れにくい外壁塗料は、どんなものを選べばいい?
低汚染塗料は多くのメーカーから発売されており、普及率も上がってきました。そのため新築時から導入する方も増え、実際に使っているという方もいらっしゃるかと思います。しかし注意したいのが「低汚染塗料だからといって、なんでもいいわけではない」という点です。低汚染塗料といっても数多くの種類が存在しており、高い品質のものもあれば期待する効果が見込めないものまであります。発売しているメーカーによって同じ低汚染塗料でも、紫外線に強い塗料、外観美に力を入れている塗料・・・などさまざまです。塗料を選ぶ際には、メーカーの強みを把握する必要があります。つい金額面で判断してしまいがちですが、外壁をより長持ちさせるためには、金額が安すぎるものも避けましょう。とは言ってもなにを選んだらいいか分からない、という方もいらっしゃるかと思いますので、ここではオススメな低汚染塗料について解説をしていきます。メンテナンスで塗装を考えている方やこれから依頼しようと考えている方は、是非参考にしてみてくださいね。
グレードが高いものを選ぶ
耐用年数は塗料によってさまざまですが、グレードの高いものほど期待できる耐用年数が長いことが多いです。具体的な塗料で言うと、シリコンやフッ素が使われたものがオススメです。安いものはグレードが低く、また耐用年数が短いため塗り替えの手間が短期間で発生する可能性があります。中には10年以下の耐用年数のものもあるため、長く済む住宅などに不向きな外壁塗料なども存在しています。塗料が高くても長期的な目線で見て、できるだけグレードの高いものを選ぶようにしましょう。
溶剤塗料を選ぶ
塗料には、大きく分けて「水性」と「油性」の2種類が存在しています。水性塗料は環境配慮のために開発されたもので、シンナーが使われていません。従来の塗料と比べてきつい臭いを抑えることができ、近隣住民への配慮もできます。安全面でも水性塗料の方がいいとされています。油性塗料は溶剤塗料と呼ばれ、長い期間使われている塗料です。こちらは水性塗料と比べ臭いがきつく、水性塗料と比べ価格が少し高めになっています。水性塗料も十分な耐久性を維持していますが、比べると溶剤塗料の方が汚れにくく、外観美や外壁の性能を保つ上では水性塗料よりも優れていると言われています。とは言っても水性塗料は溶剤塗料では難しい艶消しをすることができ、外観デザインによって使い分けるという方も多くいらっしゃいます。汚れにくいという意味では溶剤塗料をオススメしますが、どちらを使うべきというものではありません。弱溶剤塗料といった臭いを抑えつつ溶剤塗料の強みを生かした塗料なども発売されていますので、使用する塗料については業者と話し合い決めていくようにしましょう。
艶ありの塗料を選ぶ
艶ありなしは好みにもよるため、汚れ防止のために理想の外観を諦める・・・といったことまでは、しなくてもいいと思っています。艶ありでもなしでもどちらでもいい、汚れがより付きにくいものがいいといった明確な希望があるようであれば、艶ありの塗料を選ぶことをオススメします。艶なしと比べ艶ありは外壁表面の汚れが落ちやすく、外観を綺麗に維持することができます。塗料の種類により艶の段階も5分艶、3分艶と選ぶことができるものもありますので、艶全開なのは嫌だけど外壁の汚れも考量したい、という方は艶なしではなく艶が抑えめの塗料を選ぶのもいいですよ。
◎合わせて読みたい記事!
外壁塗装は艶ありと艶消し、違いはなに? それぞれどんな人にオススメ?
https://www.elife-home.net/column/gaiheki-5.html
汚れが目立ちにくい色を選ぶ
低汚染塗料だけではなく塗料全般に言えることですが、汚れが目立ちにくい色を選ぶというのもオススメです。白や黒などハッキリした色合いは、雨だれ跡や汚れが目立ちやすいと言われています。逆にアイボリー、ベージュ、グレーなどの淡い色味は汚れが目立ちにくいと言われています。好みもありますので汚れの目立ちやすさだけで色を選ぶ必要はありませんが、色で悩んでいる方は汚れが目立ちにくい色にするという選択肢もありますので、是非参考にしてみてくださいね。
◎合わせて読みたい記事!
汚れが目立ちにくい外壁塗料の選び方とは? どんな塗料を使えばいい?
https://www.elife-home.net/column/gaiheki-4.html
外壁に汚れが付いたら、すぐに対処する!
ここまで外壁が汚れにくい塗料について解説をしてまいりましたが、いかがでしょうか。低汚染塗料の存在を今まで知らなかった、初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。低汚染塗料は種類もたくさん存在しており、それぞれの外壁の状態やお客様の希望、予算などによりオススメの塗料の変わってきます。低汚染塗料について話を聞きたい、次回のメンテナンスで導入を検討しているという方は、是非お気軽にご相談くださいね。ただしいくら低汚染塗料を使ったと言っても、外壁は必ず汚れていくものです。低汚染塗料の強みを生かし外壁の寿命を長く保つためにも、汚れに気付いた際の対処が大切になってきます。最後に外壁に汚れが付いた際に自宅でできる対処法について、詳しく解説をしていきます。年末年始に入り大掃除などを計画されている方は、今から紹介する方法はすぐにできますので、この機会に外壁の掃除も一緒に行ってみてくださいね。
水で汚れを洗い流す
汚れがついてすぐの場合、水だけでも十分汚れを洗い落すことができます。方法は簡単で、家庭用ホースを使って外壁に水をかけるだけです。この時ホースの先端を指で押しつぶし、吐水口を細くします。吐水口が細くなると水にかかる圧力が大きくなり、通常で使用するよりも強い力で洗浄することが可能です。汚れに気付いてすぐであればこの程度の水圧で簡単に汚れを落とすことができ、外壁にも負担がかかりません。
スポンジでこすって汚れを落とす
水で落ちない汚れの場合は、車を洗浄する際に使用するスポンジなどを使って外壁表面をこすり、汚れを落とす作業をしていきます。この時、硬いスポンジを使ってしまうと外壁に傷が付き、傷が付いた隙間に汚れが溜まっていってしまいます。そのためスポンジは柔らかいものを使用するようにし、こする際も優しく汚れをこするようにしましょう。
中性洗剤を使って汚れを落とす
水やスポンジの擦り洗いだけで落ちない頑固な汚れの場合は、中性洗剤を使うことで落とすことができます。全体的な外壁汚れに効果がありますが、その中でもカビ汚れは効果が出やすい方法です。中性洗剤を使用する場合は、先に水やスポンジで取り除ける汚れは取り除き、そのうえで少量の中性洗剤をスポンジになじませて優しく擦り洗いをするようにしましょう。洗剤はそのまま地面に流してしまうことで、庭の草木に影響がでることもあるため、流す前にはしっかりと拭き取りを行い、十分に洗剤を取り除いた後で水洗いをすると安心です。
プロの業者は外壁汚れはどうやって落とす?
水やスポンジ、中性洗剤全て試した方の中でも「汚れが全然落ちない」「少しは落ちたけれど大半が外壁に残っている」という方も、多いのではないでしょうか。実際の外壁汚れは、排気ガスや大気中のホコリやチリなどが絡んでしまっていたり、カビやコケが根を深く張ってしまっていてきれいに取り除けないということが多いです。そのため、自力で対処できない場合は、プロの業者に依頼して清掃をしてもらうようにしましょう。では、プロの業者はどのようにして外壁汚れを落とすのでしょうか。依頼前に業者がどんなことをするか知っておきたいという方も多いかと思いますので、ここではプロの業者が行う外壁汚れの落とし方を解説していきます。
汚れの種類別の専用洗剤を使用する
汚れにはいくつか種類があり、中性洗剤だけでは汚れが十分に落ちないこともあります。汚れをしっかりと落とすためには、汚れの種類に応じた専用の洗剤を使うのが一番です。こうした汚れの種類や適切な洗剤の種類を見極めるのは、個人では難しいことも多いですが、プロの業者であれば汚れの種類に応じた専用の洗剤を使用して汚れを落としてくれます。
足場や脚立で高所の汚れを直接落とす
手の届く範囲であれば自分で外壁の汚れを落とすことができたという方でも、屋根付近などの高い場所の汚れにはなかなかアプローチできず、洗浄できた部分と出来なかった部分の汚れの差が出てしまうこともあります。しかし高所作業に慣れている業者に依頼することで、足場や脚立を使用して、自分では届かなかった高所の汚れも洗浄してくれます。
高圧洗浄機を使う
自宅で高圧洗浄機を所持しているという方も多いかと思いますが、業者の使う高圧洗浄機は圧力が高く、頑固な汚れにも有効です。また経験や知識に基づいて、高圧洗浄とそれ以外の洗浄方法を組み合わせながら清掃をすることもできるため、業者に依頼することで自分では対応できなかったような汚れもしっかりと落としてくれます。
外壁を綺麗に保つためには業者によるメンテンナンスも必須!
外壁が汚れた際には、すぐに対処し、また必要な場合はプロの業者に依頼することが大切だということを知っていただけたのではないでしょうか。しかし、外壁は日々紫外線や雨風にさらされるため、掃除だけではメンテナンスとしては不十分です。適切な時期に外壁の洗浄と併せて、再塗装を行っていく必要があります。
10年~15年に一度が再塗装の目安
外壁の再塗装では、一般的には前回のメンテナンスより10年~15年経過したタイミングで行うことが推奨されています。ただし既に雨漏りを経験している住宅や、海岸や豪雪地帯などで特異的な天候の影響を受ける地域においては、外壁が傷みやすいため10年を超える前に外壁の再塗装を勧められることもあります。雨漏り被害などが発生してからでは遅いため、早め早めのメンテナンスが大切です。
年に一度の点検も活用すると安心
外壁の状態によっては、年に一度の点検を実施した方がいいケースもあります。年に一度点検を実施する理由は、外壁に劣化が発生している場合は、すぐに対処することができるためです。点検費用は業者により異なるため、事前にしっかりと見積もりを取るようにしましょう。また業者によっては、外壁塗装の依頼をしてくれた顧客に対して割安あるいはサービスで外壁の点検を行ってくれるところもあるため、そうした業者を活用するのもオススメです。点検では、外壁だけではなく屋根やベランダなども一緒にやっておくと、安心ですよ。
◎合わせて読みたい記事!
屋根の点検費用はどのくらい? 点検が必要な理由ってなに?
https://www.elife-home.net/column/roof.html
まとめ
イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。