雨漏りは徐々に進行していくものですが、居住空間に雨漏りとして現れるのは突然であることが多いため、その対処法に困ってしまうという方も多いです。しかし被害を拡大させないためにも、雨漏りに気付いたらすぐに対処する必要があります。今回はそんな突然の雨漏りも、家にあるもので対策ができる応急処置方法について解説していきます。今特に問題ないというご家庭でも、雨漏りの対策法を知っておくといざという時にも落ち着いて対処することができますので、緊急時の知識として持っておくと安心ですよ。
雨漏り場所別の応急処置方法
みなさん雨漏りと聞いてどのようなイメージをしますか? 雨漏りを実際に経験したことがないという方の多くは、「ポタポタ天井から水が落ちてくる雨漏り」をイメージされることが多いです。しかし雨漏りは発生する場所によって雨漏りの仕方が違うことは珍しくありません。また天井から必ずするものという思い込みにより、結露などと勘違いしてしまい雨漏りの処置が遅れてしまうなんてケースも実際にはよく起きていることです。今回は雨漏りが発生しやすい場所と、場所別の応急処置の方法について詳しく解説をしていきます。
天井からの雨漏り
▶用意するもの
・バケツ
・雑巾
・ブルーシート(必要に応じて)
▶応急処置方法
天井からの雨漏りは既に屋根やその下の部材を通して居住空間まで浸透してきているため、雨漏りの中でも深刻なケースが多いです。天井からの雨漏りは家具や家電にかかってしまうこともありますので、雨漏り箇所の真下に家具家電がある場合は非難させたり、ブルーシートで覆うなどして対策しましょう。その後で、バケツなどでポタポタと落ちてくる雨漏りを受け止めましょう。床や壁などについてしまった雨水は水垢によってフローリングが腐ってしまったりカビが生えてしまうことがあるため、しっかりと拭き取っておきましょう。
壁からの雨漏り
▶用意するもの
・ブルーシート(必要に応じて)
・防水テープ(必要に応じて)
▶応急処置方法
屋根や外壁からの亀裂などが原因で、壁に雨漏りのシミが出ることがあります。しかし壁からの雨漏りでは、室内側から応急処置をすることが難しいケースがほとんどです。もし目で見て分かる場所に外壁のひび割れなどがある場合は、外壁部分にブルーシートを防水テープなどではりつけるといった応急処置が可能です。しかし台風など命の危険がある悪天候の中や、高所作業を伴う場合は大変危険ですので無理に応急処置を行おうとせず、プロの業者に修理をしてもらうようにしましょう。また同時に注意したいのが雨漏りした壁付近にあるコンセントです。雨漏りによって漏電が起きている可能性もあり、また付近のコンセントが濡れている場合も考えられますので、触らないようにしましょう。漏電している場所によっては家の中の全てのコンセントが危険になりますので、家電などの電源は必要最低限にする、素手でコンセントを触らない、コンセントから火花が散るといった現象がある場合は家のブレーカーを落とすなどといった応急処置が必要になることもあります。
窓からの雨漏り
▶用意するもの
・雑巾
・ブルーシートやゴミ袋(必要に応じて)
・防水テープやマスキングテープ(必要に応じて)
▶応急処置方法
窓からの雨漏りは窓のサッシ周りが劣化していたり、外壁の劣化によって引き起こされます。特に外壁材と窓枠の取り合いは、窓がない部分と比べると雨漏りがしやすいポイントとなっています。しかし窓から雨漏りするというイメージがあまりないせいか、意外と結露などと勘違いされて見落とされやすい雨漏り箇所です。窓からの雨漏りは、外壁の修理や窓枠の交換などを行う必要がありますが、応急処置としては侵入した雨水が広がらないようにすることが最優先です。侵入箇所を特定し雑巾で水気を吸い取るだけの単純作業ですが、初期段階の応急処置としては効果的です。水気によって窓枠の木材部分が傷んでしまうことを避けたいため、可能であればブルーシートやゴミ袋を窓枠に合わせてカットし、防水テープやマスキングテープなどで止めておくと窓枠が水気を吸い込むのを防げます。
ベランダ(バルコニー)からの雨漏り
▶用意するもの
・雑巾
▶応急処置方法
ベランダの劣化などにより排水機能が低下している場合、ベランダの窓枠から室内の床に向かって雨漏りしてしまうこともあります。窓の時と同様にベランダと室内の取り合い部分に雑巾などを置き、外からの雨漏りを拡大させないようにしましょう。また排水口がつまっていて排水が上手くいっていないという場合には、周囲が危険ではないことを確認した後に、排水口のつまりを除去しましょう。多くの場合は排水口に落ち葉やゴミが溜まることによって排水が上手くいかないといったケースですが、中には排水管内がつまってしまっているケースもあります。この場合は業者による除去作業が必要になりますので、無理に取り除こうとせず業者に依頼しましょう。
雨漏りを起こさないためにできることとは?
雨漏りは突然起きてしまうものなので予測ができなく、被害が大きい物だと日常生活に影響を及ぼすものもあります。しかし、雨漏りの発生は日々のチェックや定期的なメンテナンスで予防することが可能です。今回は雨漏りの箇所別にどのような予防をすればいいのかについても解説していきます。築年数が20年以上経過している、前回のメンテナンスから15年以上経過しているという住宅は、住宅の劣化により雨漏りがいつ発生してもおかしくありません。突然の雨漏りに困らないよう、是非以下の内容を実践してみてくださいね。
屋根からの雨漏りの予防法
▶住んでいる人ができるチェック
屋根からの雨漏りは、天井や壁にシミができることが多いです。そのため掃除の際などに天井や壁にシミがないかを確認するようにしましょう。特に押し入れやクローゼットの天井部分は見落とされがちですので、普段目にしない部分にも注意して確認するようにしましょう。
▶業者によるメンテナンス
屋根は一般的に10年に一度メンテナンスを行うことを推奨されています。業者による屋根のメンテナンスでは、屋根の防水性能を高めるための塗装を行ったり、修理が必要な部分があれば修理を行います。屋根の塗装は平均して1週間程度、部分的な修理であれば半日~数日で作業が完了します。しかし屋根には寿命があるため、屋根の種類や劣化状況によっても異なりますが、30年~50年に一度は屋根の葺き替え工事が必要になります。屋根の葺き替え工事は屋根の下地材含めて新しくするものですが、費用は100万円前後で完成まで2週間と費用もかかり日常生活にも支障が出るため、計画的に行っていく必要があります。こうした屋根の葺き替え工事も、定期的なメンテナンスを続けていくことで業者からやった方がいいタイミングを教えてもらうこともでき、大きな雨漏り被害につながることを予防することができます。
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屋根修理の工程と日程を知りたい! メンテナンス時期についても解説!
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外壁からの雨漏りの予防法
▶住んでいる人ができるチェック
外壁は劣化症状を見つけやすいため、週に1度外壁をよく観察してみるようにしましょう。外壁の劣化症状としては「ひび割れ(クラック)」「チョーキング」「雨だれ跡」「サビ・コケ・カビなどの汚れ」「膨れ」があります。ひび割れは見た目の通りで、外壁にピシッとしたひび割れが生じます。中にはヘアークラックと呼ばれる髪の毛のように細いひび割れもありますが、ヘアークラックも劣化症状のひとつです。チョーキングは外壁を指などで触れると、指に白いチョークの粉のようなものが付きます。一見汚れのようにも見えますが、他の部分を触って同じように手に付く場合にはチョーキングであることが多いです。雨だれ跡は、その名前の通り雨水が蒸発した後に雨水の通った跡が白や黒っぽく外壁につきます。サビ・コケ・カビなどは金属系の外壁の場合さびてしまったり、貰いサビと言って自転車などを置いておくと自転車のサビが外壁に付着することがあります。コケやカビはに当たりの悪い外壁部分に発生してしまうことがあります。膨れは外壁内側に水分が入ってしまい、外壁が押し上げられているような状態です。いずれもこれらの症状が発生した場合には外壁の劣化症状が認められますので、早めに業者に連絡するようにしましょう。
▶業者によるメンテナンス
外壁も屋根と同様10年に一度のスパンでのメンテナンスが推奨されています。基本的には外壁塗装などを行い、外壁の劣化症状をカバーし防水性能などを高めるメンテナンスを行います。その他に上記のような劣化症状を修理するため、コーキング材での補填やコーキングの打ち変えなどによって修理を行っていきます。
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外壁の劣化を放置するとどうなる? 劣化のサインは自分で分かる?
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バルコニー(ベランダ)からの雨漏りの予防法
▶住んでいる人ができるチェック
バルコニーも外壁と同様に、見た目で劣化症状の有無を判断することができます。バルコニーの劣化症状としては、「ひび割れ」「膨れや剥がれ」「コケや藻」「色あせ」です。ひび割れは床面に発生しやすく、特に排水口や手すりなどの取り合い部分に起きやすいです。上から見ただけではひび割れの深さは判断しにくいですが、ひび割れが防水層まで達していると大きな雨漏りにつがなる可能性があります。膨れや剥がれは紫外線などにより防水性能が低下した部分に起きやすく、内側からポコッと膨れ上がっているものや、膨れが摩耗などにより剥がれてしまっている状態です。コケや藻は立地環境などにより日陰になりやすい、またはバルコニーの排水機能が低下している場合に発生しやすいです。特にバルコニー隅部分に多く見られる症状です。色あせはどのようなバルコニーでも劣化に伴って発生していきますが、色あせは劣化のサインとしてもとても重要です。色が薄くなってきたと気付いたらメンテナンスのタイミングだと覚えておきましょう。
▶業者によるメンテナンス
バルコニー部分に使用している防水工事の種類によってメンテナンス期間は変わりますが、一般的には10~15年に一度と言われています。メンテナンスではトップコートを上から塗り付けて防水性能を高める方法が多いですが、劣化症状や雨漏りが起きてしまっている場合は防水工事をやり替えることもあります。
◎合わせて読みたい記事!
防水工事の種類と特徴とは? メンテナンスはいつするの?
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まとめ
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