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雨樋の繋ぎ目からの水漏れは放置してはいけない! 原因&対処法を解説!

お役立ちコラム

更新日:2024/10/17

雨樋は、屋根からの雨水を地上や排水溝に流してくれる役割があります。そのため、どの住宅にも必ず雨樋は存在します。そんな雨樋ですが、雨が降っている際に雨樋の繋ぎ目から水がチョロチョロと流れ出ていることはありませんか? 雨が降っているとそうした繋ぎ目からの水漏れが異常であると気付きにくいものですが、通常雨樋から雨水が漏れ出すことはありません。そのため雨樋の繋ぎ目から水漏れしている場合は、見つけたらすぐに対処しなければいけないトラブルのひとつなのです。本記事ではそんな雨樋からの繋ぎ目に関して、水漏れが起きてしまう原因と対処法を、雨樋の基本的な知識と併せてご紹介していきます。

雨樋の役割とは?

そもそも雨樋は、具体的にどのような役割を果たしてくれているのでしょうか。雨水を流してくれる、というところまでは知っていても、具体的な効果や働きはなかなかその見た目だけでは分かりにくいものです。そのためまず最初に、雨樋の基本的な知識として、雨樋の役割について解説をしていきます。

雨水の収集と排出

冒頭でも触れていますが、雨樋の大きな役割として、雨水の収集と排出があります。雨が降っても建物自体には問題がない、と思われがちですが、実は雨水をそのままにしてしまうとさまざまなトラブルが発生します。屋根の形状や降水量にもよりますが、雨水をそのまま野放しにしてしまうと、建物周辺の土砂や地盤の浸食が発生してしまう可能性があるのです。雨粒ひとつひとつは害がなくても、まとまって降ることで建物に大きなダメージを与えてしまいます。こうしたリスクを回避するために、屋根に落ちた雨水を雨樋が受け止め、決められた場所に排出することで建物の安全を維持しています。

外壁や窓への負担低減

雨樋が建物に設置されていない場合、雨水は地面だけではなく外壁や窓にも流れ込みます。外壁や窓は雨水が建物内に侵入してこないよう施工時に工夫されているものの、何度も雨水が通過することで、外壁や窓などの劣化が進み雨漏りの原因になることがあります。雨樋は外壁や窓への負担を低減し、雨漏りのリスクを最小限にしてくれる役割があるのです。

建物の負担低減

どんなに屋根の形状や構造に気を付けても、雨樋がないと雨水は均等に分配されず、一箇所に集まってしまうことがあります。特にバルコニーやベランダなどがある住宅では、雨水がたまりやすく建物全体への負荷をかけてしまうことがあるのです。しかし雨樋を屋根に沿って設置することで、雨水は排出されるため、建物のどこか一箇所に集まることがなくなり、結果として建物の負担を低減してくれる役割を果たしてくれます。

屋根に直接雨が当たると、特に強い雨の日には大きな音が発生します。これは室内でも気になる音となることが多いです。雨樋を設置することで、雨水が一定の経路を通って流れるため、雨音を軽減し、快適な生活環境を保つのにも役立ちます。もし雨樋が適切に配置されていなかったり、劣化や故障によってトラブルが発生している場合は、雨樋から異音がすることがあります。いつもよりも雨音が強く感じる、雑音が多いという場合は、雨樋にトラブルが発生している可能性があるため注意が必要です。

雨水が不規則に落ちると、地面に水たまりができやすくなり、滑りやすい環境が生じます。特に家の周りを歩くときや車を出し入れする際に、水たまりが事故やケガにつながるリスクがあります。雨樋はこうした思わぬ事故や怪我のトラブルを防ぎ、家の周りの安全性を高めます。また住宅が道路や通路など、人が通る場所に比較的近い距離に建っている場合は、雨樋がないと屋根を伝って敷地外に雨水が飛び出てしまうことがあります。雨水の勢いが強ければ強いほど、周囲の人や自転車、車などに当たってしまう可能性もあります。雨樋は適切な方向に雨水を流す役割があるため、雨樋がないと適切に排水されず、住宅の敷地の外にいる人にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。

雨樋の繋ぎ目からの水漏れを放置するとなぜ危険?

ここまでで、雨樋の役割について知っていただくことができたかと思います。雨樋は、見た目的にはない方がいいと感じる方は多いですが、実際にはこれだけたくさんの役割を担ってくれている大切な設備のひとつなのです。そんな雨樋ですが、では実際に冒頭で触れたような繋ぎ目からの水漏れが起きている場合は、なぜ放置してはいけないのでしょうか。雨樋の繋ぎ目からの水漏れを放置してはいけない理由について、解説していきます。

外壁や窓へ負担がかかる

雨樋は通常住宅の外壁などに沿って設置されているため、例え一部分の繋ぎ目からの水漏れであっても、放置することで外壁や窓に流れ出して負担をかけてしまうことがあります。そのまま放置することで、外壁に雨だれ跡がついてしまったり、窓枠のコーキングが劣化する原因につながることもあるため、ちょっとした水漏れであっても注意が必要です。

雨漏りにつながる

外壁や窓などに雨水が流れ込むことで、建物内部への雨漏りにつながる可能性が高まります。特に外壁からの雨漏りは壁の中のみに留まることもあれば、建物の重要な構造部分を侵食してしまったり、居住空間に浸水することもあります。必ずしも分かりやすい形で雨漏りが起きるとは限らず、知らない間に大きな雨漏り被害につながっていたなんてことも珍しくありません。一方窓からの雨漏りは、ダイレクトに室内側に発生することが多く、室内のクロスや床材を腐食させる原因につながります。

雨樋の腐食や劣化につながる

雨樋の繋ぎ目からの雨漏りを放置することで、雨樋そのものに負担をかけてしまうことも多いです。特に繋ぎ目からの水漏れを繰り返すことで、雨樋は腐食してしまったり、劣化しやすくなり、雨樋としての役割が十分に果たせなくなってしまうこともあります。またその結果として、繋ぎ目からの水漏れも徐々に拡大していき、雨樋が耐え切れずに破損してしまうことも珍しくありません。雨樋が破損すると、破損部分で水漏れが悪化するため地盤へ影響を与えてしまったり、隣家敷地や住宅にまで影響を及ぼす可能性もあります。

雨樋の繋ぎ目から水漏れが続くと、雨水が地面に直接流れ込み、土壌が浸食されやすくなります。特に雨量が多い場合、雨水が地面を削り、土壌の流出を引き起こします。これにより、庭や家の周囲で地盤が不安定になり、地盤沈下が発生することもあります。地盤が沈下すると、建物の傾きやひび割れが生じ、外観だけでなく建物全体の耐久性や安全性に深刻な影響を及ぼします。特に基礎部分が水分を多く含んで弱くなると、建物全体の安定性が大きく損なわれるため、地盤改良工事や庭の修繕が必要になることもあります。雨樋の水漏れを長期間放置することは、結果として非常に高額な修理費用につながる恐れがあるため、早めの対策が必要です。

雨樋の繋ぎ目から漏れた水が特定の場所に溜まると、湿った環境が長期間維持されます。このような環境は、シロアリや蚊などの害虫が繁殖する絶好の条件です。シロアリは特に木材を好むため、木造住宅の場合、建物の土台や柱を侵食し、耐久性を大幅に低下させる恐れがあります。また、蚊は水溜りを産卵場所とするため、雨樋の水漏れを放置することで、蚊の繁殖を助長し、住環境が快適でなくなるばかりか、デング熱や日本脳炎といった感染症のリスクも高まります。さらに、湿気が増えることで、カビの発生も考えられ、これが室内空気の質に悪影響を与える可能性もあります。したがって、害虫の発生リスクを防ぐためにも、雨樋の水漏れには迅速な対応が必要です。

雨樋の繋ぎ目から水漏れが発生すると、その水が地面に直接流れ込んで水たまりを形成することがあります。これにより、特に雨が続いた後や冬の凍結時には、地面が非常に滑りやすくなり、歩行者や住民が転倒してケガをするリスクが高まります。特に、高齢者や小さな子どもがいる家庭では、足元が不安定になることで重大な事故に発展する可能性があるため、注意が必要です。さらに、車の出し入れをする際にも、滑りやすい地面は危険で、車両の操作ミスや事故につながることもあります。このような安全リスクを回避するためには、雨樋の繋ぎ目からの水漏れを発見した際に早急に修理を行い、日常生活や通行の安全を確保することが重要です。

雨樋の繋ぎ目からの水漏れが続くと、局所的な問題から、やがて雨樋全体の機能に悪影響を与えることがあります。水漏れによって雨水が適切に排出されず、一部に雨水が溜まりやすくなり、雨樋全体が重くなってしまいます。この負荷がかかることで、他の接合部分が劣化したり、歪みや破損が進行することもあります。特に古い雨樋では、部分的な問題が全体に波及しやすく、雨樋全体の交換が必要になるケースも考えられます。こうした事態を防ぐためにも、早めの点検と修理が効果的です。

雨樋からの水漏れが外壁や屋根に広がると、汚れやシミが残りやすくなり、家の外観が悪くなることがあります。特に、繋ぎ目の近くで常に水が滴るような状態では、外壁の塗装が剥がれたり、苔やカビが生えて美観を損ねる可能性が高まります。外壁の汚れは簡単には取れず、修繕や再塗装が必要になる場合もあります。家の外観は、住む人の満足度や資産価値にも影響を与えるため、長期的な視点でのメンテナンスが重要です。

冬場に雨樋の水漏れが続くと、漏れた雨水が凍結し、氷が形成される危険があります。地面や歩道に氷ができると、足元が非常に滑りやすくなり、歩行者や住民が転倒してケガをするリスクが大幅に増加します。特に早朝や夜間に気温が低い時期には、見えづらい薄氷が張ることもあり、事故の原因となりやすいです。さらに、雨樋自体に溜まった水が凍ると、氷の重みで雨樋が歪んだり、破損したりする恐れもあります。これにより修理費用が増大するため、冬季の前に水漏れを修繕することが重要です。

雨樋の繋ぎ目から水漏れする原因とその対処法とは?

雨樋の繋ぎ目からの水漏れは、放置することでさまざまな危険やリスクがあるということを、知っていただけたかと思います。では、実際に雨樋の繋ぎ目からの水漏れを発見した時には、どのように対処すればいいのでしょうか。ここでは、雨樋の繋ぎ目から水漏れが起きてしまう原因と、その対処法について詳しく解説をしていきます。

接合部の緩みや破損

▶原因
雨樋の接合部が緩んでいるか、破損している場合があります。雨樋接合部の緩みは、地震などによる大きな衝撃が原因で起きることもあれば、大雨などの影響による雨水が流れる際による振動で徐々に起きることもあります。破損は台風時などの飛来物による衝撃や、経年劣化で起きてしまうことがあります。

▶対処法
緩んでいる場合は、ネジを締め直すか、必要に応じて新しいネジやボルトで取り付けなおします。破損している場合は、その部分を修理または交換する必要があります。問題が発生している雨樋部分が地面から近ければ、緩みの締め付けや、簡単な応急処置として防水テープを一時的に利用して水漏れを修理する方法がありますが、高い部分で発生しているトラブルなどはプロの修理業者に対応してもらうと安心です。また防水テープでの応急処置はあくまで応急処置ですので、修理・交換は業者に依頼するようにしましょう。

シーリング材の劣化

▶原因
雨樋の接続部分には、ゴム状のシーリング材が使われています。シーリング材は窓のサッシ部分や、外壁などにも使用されているため、見たことや触ったことがある方も多いかと思います。シーリング材は隙間を埋めてくれる役割がある一方で、ゴム素材のため一定の年数で劣化が始まります。長い間メンテナンスをしていない、という場合はこのシーリング材の部分が劣化し、隙間から雨水が漏れ出してしまうのです。

▶対処法
シーリング材の劣化は、一時的に防水テープを貼り付けることで応急処置として対処することができます。しかし根本的に改善するためには、既存シーリング材を取り除き、新たにシーリング材を補填する必要があります。シーリング材の補填はDIYなどで慣れている方も多いかと思いますが、万が一施工不良が発生すると雨漏りなどのトラブルにつながる可能性もあるため、必ず業者に依頼して対応してもらうようにしましょう。

汚れや異物のつまり

▶原因
雨樋は雨水といっしょに、落ち葉や砂利などの砂、また異物などが流れてしまうことがあります。そのまま放置することで接続部分などで大きなつまりとなり、逃げ場を失った雨水が上手く排水されずに雨樋の繋ぎ目などから漏れ出してしまうことがあります。

▶対処法
雨樋の中を確認し、汚れや異物のつまりを取り除き清掃をすることで、対処することができます。ただし雨樋の清掃は個人で行うのが難しい部分でもあるため、業者に連絡をして清掃や点検をしてもらうようにしましょう。

雨樋の劣化

▶原因
これまで解説したような原因に該当しない、もしくは複数のトラブルが同時に起きている場合は、雨樋全体の劣化による機能低下が考えられます。雨樋は一度設置したらずっと使える、というわけではなく、15年~20年に一度は交換が必要とされている消耗品です。そのため、新築時や前回の交換時から15年以上経過している場合は、雨樋全体の交換を検討してみてもいいかもしれませんね。

▶対処法
雨樋全体の交換となると、大きな工事になります。費用相場は住宅全体の大きさや使っている雨樋によって変わりますが、およそ30万円~50万円と高額です。また交換はプロの業者による対応が必要となるため、まずは見積もりを依頼して金額や工事内容を確認し、工事依頼をするようにしましょう。

雨樋の繋ぎ目からの水漏れを予防する方法とは?

雨樋の繋ぎ目からの水漏れは、さまざまな原因によって引き起こされることが分かりましたね。またほとんどの場合、個人で雨漏りの修理対応をするのは困難であるため、万が一トラブルが発生した際は業者に見積もりを依頼したり、工事を依頼したりしなければならず、その間の住宅への負担も気になるところです。多くの水漏れ、雨漏りトラブルは突然発生しますが、こうしたトラブルは予防することも十分可能です。トラブルを予防することで住宅の寿命を長く保つことにも役立ちますので、最後に雨樋の繋ぎ目からの水漏れを予防する方法について解説して終わります。

定期的な清掃を行う

雨樋は、普段手が届かない分、汚れなどが蓄積しやすく場所です。そのため定期的な清掃を実施することで、汚れを取り除き、雨樋の劣化リスクを低減することができます。また清掃を定期的に行うことで、万が一雨樋に劣化や水漏れトラブルが発生していても、状況が悪化する前に対処することが可能です。清掃は業者に依頼する必要があり、また金額は業者や実施の汚れの状況により異なりますが、相場としても1万円~3万円程度に収まります。理想の清掃頻度は年に1回です。

適切な時期に雨樋の交換を行う

文中でも触れましたが、雨樋の耐用年数は15年~20年です。今は長く使える雨樋なども多いですが、雨樋の使用には適切な時期があるため、耐用年数を過ぎているものに関しては新しい雨樋への交換をしておくことが、雨樋のトラブルを未然に防ぐためにも大切となります。とは言っても、状況に応じてはまだ使えるという場合もあるため、ケースバイケースです。見積もりの際に業者に相談し、雨樋の交換する時期は実際の状況を考慮しながら検討するようにしましょう。

雨樋のトラブルを防ぐためには、定期的な点検も欠かせません。住宅設備だけではなく、屋根や外壁、雨樋などは年に1回程度の点検が推奨されています。年に1回と聞くと頻繁すぎるのではないかと思われるかもしれませんが、思わぬトラブルで雨樋が故障してしまうことはよくあることですので、劣化の経過を観察するとともに想定外のトラブルが発生していないか、またトラブルが発生していたらすぐに対処できるようこまめな点検が必要となるのです。点検は屋根や外壁と一緒に行うことで、まとめて済ませることができますので、業者に同時に対応できるか確認しておくようにしましょう。

まとめ

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