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陸屋根は雨漏りしやすい? 原因&予防法を知りたい!

お役立ちコラム

陸屋根は傾斜がわずかな屋根で、水平でフラットな屋根形状をしています。陸屋根は屋根上部を屋上空間として利用できるため、商業施設や大型マンションに採用されることが多い屋根として知られていますよね。しかし近年では、陸屋根はその見た目のスタイリッシュさや屋上空間の活用のために、一般住宅でも広く採用されるようになりました。そんな人気の高まっている陸屋根ですが、実は他の屋根よりも雨漏りしやすい一面があります。そこで今回は陸屋根を検討している方や今の住宅が陸屋根であるという方に向けて、雨漏りしやすい原因やその予防法を解説していきます。

一般的に陸屋根は、他の傾斜が付いている形状の屋根よりも、雨漏りがしやすい屋根です。しかし、なぜ陸屋根が他の屋根よりも雨漏りしやすいのか、疑問に感じる方も多いかと思います。雨漏りの対策をしていくためには、まずは原因を知っておくことが大切ですよね。そこでまずは、陸屋根が他の屋根と比べて雨漏りしやすい原因について一緒に見ていきましょう。

陸屋根は雨の排水のために軽度の傾斜が付けられているものの、ほぼフラットな形状の屋根です。そのため屋上空間として利用できるメリットはありますが、雨が降った際は排水スピードが遅く、雨が屋上に溜まりやすくなってしまうことがあります。雨水の排水スピードが遅いと、雨水が屋上にとどまる時間が長くなってしまうため、屋上のトップコートや防水シートが傷む原因になります。

陸屋根はフラットな形状であるため、雨水だけではなく落ち葉やホコリ、チリなどの汚れもたまりやすくなります。定期的に掃除ができていなかったり、汚れに気付かずに放置してしまうことで、汚れが分解されヘドロ汚れのように変化していきます。このヘドロ汚れが陸屋根の表面につくことで、トップコートが傷んでしまったり、ひび割れに入り込んでしまうことで防水層を傷めてしまう原因になります。汚れが長期間同じ場所にある場合は、そこから徐々に雨漏りにつながることも珍しくありません。

陸屋根は屋上空間として活用できる一面もあるため、バーベキューやプールなどに使う方も多いです。近年は庭の面積を取りにくい敷地も増えているため、屋上空間を庭として使われる方も多いですよね。しかし陸屋根は普段人が過ごすようには設計されていないため、陸屋根で過ごす時間が増えることで、バーベキューでの飛び火や人が歩く際に発生する摩擦によって屋根表面が傷んでしまうことがあります。一見問題ないように見えても、適切なメンテナンスをしないまま同様の過ごし方をしていくことで、徐々に屋根表面が弱り雨漏りを引き起こすことがあります。

バーベキューやプールとは別に、陸屋根の屋上空間を利用して、屋根のうえで植物を育てている方も最近は多いです。しかし、植物にあげた水分が屋上表面に染み出ていくことで、屋上の表面が水に晒される機会が増え、トップコートが傷む原因になります。またプランターなどを設置している場合は、プランター下に常に湿気がたまることで、トップコートが傷み、やがて防水層に届いて雨漏りの原因につながることも多いです。

「ちょっとくらい雨漏りしても問題はないのではないか」そんな風に考える方もいらっしゃるかと思いますが、少しでも雨水が建物内に侵入してしまうと、建物は大きなダメージを受けてしまうこともありますし、時に住んでいる人の安全に関わることもあります。雨漏りの危険性を知っていただくためにも、ここでは屋根から雨漏りした場合に起こりうるトラブルについて解説をしていきます。

雨漏りをしてしまうことで、建物の内部に雨水が染み込み、木造住宅であれば木造部分を、鉄筋コンクリート造であれば鉄筋やコンクリート部分を傷める原因になります。こうした建物の耐久性を担う構造部分が雨によって浸食されることで、やがて建物は耐久性を保てなくなり、最悪の場合倒壊する危険が出てきます。現に日本国内でも、屋根からの雨漏りの放置により建物が倒壊しているケースは報告されています。建物で暮らす人の安全にも関わるため、屋根からの雨漏りは実はとても危険なものなのです。

屋根からの雨漏りでは、内部の構造部分だけではなく、屋根や壁に敷き詰められている断熱材が影響を受けることもあります。雨水に断熱材が晒されることで、断熱材の本来の性能が発揮できず、また劣化も進みやすくなります。断熱材が機能していない住宅では、夏は暑く冬は寒いといったような過ごしにくさを感じることも多く、冷暖房費があがってしまうことも珍しくありません。

湿った木材や断熱材、湿度の高い建物内部は、害虫にとってとても過ごしやすい環境になってしまいます。特に日本国内でも問題視されているシロアリは、湿った木材や断熱材を好む傾向があるため、雨漏りを放置しておくことで気付かない間にシロアリ被害に遭ってしまう可能性もあります。シロアリは木材や断熱材を食べてしまうため、シロアリ被害に遭った住宅は、建物の耐久性や断熱性能が低下していることが多いです。

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雨漏りを放置することで、屋根が傷み、まずは見た目として劣化した印象を与えてしまいます。また室内側に雨漏りが発生している場合は、室内から見た家も劣化が進んでいるように見えてしまいます。雨漏り被害はたとえ新築住宅であっても、放置することで建物が傷み、築年数よりも古びた印象になってしまうのです。その結果、建物の資産価値が下がってしまったり、見栄えが悪くなってしまうことがあります。ずっと住み続けるという方であっても、やはり見栄えは気になるところですし、いずれ住宅を手放すことを検討している方にとって資産価値の低下はとても痛手です。

雨漏りの雨水が室内側に入り込んでしまうと、今度は室内の家具や家電の故障が懸念されます。特に家電は水に弱いですので、雨漏りに気付かず使用することで、突然故障をしてしまうなんてことも珍しくはありません。また雨漏りに気付かずにコンセントに触れてしまうことで、人やペットが感電してしまうリスクもあり、大変危険です。

一度雨漏りしてしまうことで建物に大きなリスクを与えるため、できれば屋根からの雨漏りはしっかり予防していきたいところですよね。しかし、陸屋根は他の屋根と比べて形状が異なる屋根であるため、雨漏りの予防法も一般的な屋根と異なります。そこでここでは、陸屋根からの雨漏りを予防する方法について、詳しく解説をしていきます。

今すぐにできる雨漏りの予防方法としては、陸屋根のこまめな掃除です。陸屋根は屋根とはいうものの、他の屋根と違って屋根材がありません。そのため汚れがそのまま付着してしまうため、防水層が傷みやすくなります。一日放置するだけでも、実は屋根のうえには落ち葉やホコリなどの汚れが蓄積されていくため、できれば2~3日程度の間隔で、最低でも1週間程度の感覚で掃除を行うようにしましょう。特にこの時期は害虫の死骸が増えてくるため、屋根表面が傷みやすくなります。害虫の死骸は他の害虫を寄せ付けてしまったり、汚れの拡大につながるため、見つけ次第すぐに除去するようにしましょう。万が一排水溝がつまっている場合は、排水溝の掃除もできるだけ早いタイミングで行いましょう。ただし陸屋根への昇り降りが難しい場合は、無理して自分で対応せずに、プロの業者に掃除依頼をしましょう。

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屋根として設計されている陸屋根であれば、やはり本来の使用用途以外では使わないようにするのが、屋根のためには一番です。陸屋根も色々種類がありますが、登れるような設計になっている場合は、陸屋根部分を屋上代わりとして使う方も多いです。しかし屋上として使用する場合でも、バーベキューやプールなどを行う際は注意が必要です。例えば屋根表面に火の粉や汚れが落ちないようにブルーシートをしいて使ったり、プールは使用ごとに片付けるなどの対策を行うようにしましょう。植物を育てる場合は屋根の傷みが進みやすくなる可能性が高いため、できれば屋上空間を活用した植物の育成は避けるようにするのが望ましいです。どうしても植物を育てたいという場合は、定期的に植物を動かして湿気がこもらないようにしたり、掃除をして屋根表面に負担をかけすぎないようにする必要があります。掃除が行き届く量の植物にとどめておくことも大切です。

陸屋根の劣化症状は、バルコニーやベランダの劣化症状と同様の症状が現れます。多い劣化症状としては、「ひび割れ(クラック)」「色あせ」「コケや藻の発生」「膨れや剥がれ」などがあげられます。普段の掃除に加えて、劣化症状が起きていないかの確認も同時に行うようにしましょう。劣化症状に関しては急を要しない場合もありますが、見つけた場合は念のためプロの業者に相談して、修理の必要性があるかを判断してもらうと安心です。

やはり大切なのが、プロの業者による定期的なメンテナンスの実施です。陸屋根は一般的には10年~15年おきのメンテナンスが推奨されていますが、陸屋根をどのように使用しているかによっても変わってきます。陸屋根を屋根としてのみ使用している場合は劣化はそこまで進みませんが、屋上空間として普段から出入りができるような設計にしている場合は、使用用途によって劣化が進むこともあります。雨漏りが発生してからでは修理費用も修理期間も長くなってしまうため、できれば早めにメンテナンス依頼をして、雨漏りする前にメンテナンスを実施できるようにしましょう。

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