家族の人数が増えたり、趣味の道具が増えたりなどで、今の家では収納が足りないとお悩みの方も多いかと思います。そんな方にオススメしているのが、屋根裏のスペースを活用した「屋根裏収納」です。屋根裏収納という言葉自体は聞いたことがある方も多いかと思いますが、現在の新築住宅で取り入れる方は少なく、自宅に屋根裏スペースがあっても屋根裏収納はないという方がほとんどです。しかし収納スペースにお困りであれば、使っていない屋根裏を収納スペースとして活用するのはオススメです。そこで今回は、屋根裏を収納にするためのリフォーム費用や注意点について詳しく解説をしていきますので、収納スペースでお困りの方はぜひご活用くださいね。
屋根裏を収納として活用できる屋根の形とは?
実は、屋根裏収納を作ることができる屋根形状は決まっています。最近の新築住宅ではフラットな形状の屋根が人気ですが、フラット形状の屋根裏にはゆとりがないため、屋根裏収納にするための屋根としては向いていません。では、屋根裏を活用できる屋根の形とは一体どんなものなのでしょうか。まずは自宅の屋根が「そもそも屋根裏収納を作ることができる屋根なのか」確認していただくためにも、ここでは屋根裏を収納として活用できる屋根の形について解説していきます。
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傾斜のある屋根
傾斜屋根は、屋根の中央部から両側に向かって傾斜がある形状で、一般的に見られる屋根のスタイルです。代表的な屋根は切妻屋根ですが、屋根の形状によって寄棟屋根や方形屋根などさまざまなタイプがあります。この傾斜があるタイプの屋根形状は、屋根裏に高い天井を持つスペースを生み出し、収納や作業スペースとして利用しやすいのが特徴です。また、傾斜の角度によっては、収納の奥行きを広く取ることも可能です。
片流れ屋根
片流れ屋根は、一方にだけ傾斜があるシンプルな形状です。このタイプの屋根は、比較的低い構造であっても、屋根裏にある程度の収納スペースを確保できます。特に、傾斜の大きさや高さを工夫することで、活用しやすい屋根裏を設けることができます。
トラス屋根
トラス屋根は、三角形の骨組みを持つ構造のことです。トラス構造を持つ建築物として知られているのは、東京タワーやスカイツリーが有名です。そんなトラス構造は屋根にも使うことができ、トラス構造の屋根にすることで、物理的に屋根裏に広いスペースを作り出します。トラス構造の屋根の形状は、空間を広く使えるため、収納だけでなく、趣味や作業のためのスペースとしても適しています。トラスのデザインによっては、より天井を高くすることができるため、開放感を感じながら使用することができるのも利点です。
屋根裏を収納にリフォームするための費用はどのくらい?
屋根裏収納を取り付けることができるかどうかは、既存の屋根に影響を受けます。フラット屋根だからといって絶対に取り付けることができない、というわけではありませんが、元からある空間を利用するという意味では既存の屋根の形状に着目して計画をしていくことあ大切です。では、実際に屋根裏に収納を取り付けるためのリフォーム工事には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、実際に工事をする際のリフォーム費用の相場について、各部位別にご紹介していきます。
床の補強・断熱工事
屋根裏を収納スペースとして使用するためには、床の補強が必要です。屋根裏の床は通常、人が歩くことを想定していないため、補強することで安全性を高めます。加えて、断熱材を追加することで、季節に関係なく快適に利用できるようになります。床の補強と断熱材の設置には、10万~30万円程度の費用がかかることが一般的です。
照明や電源の設置
屋根裏を快適に使うためには、照明の設置が不可欠です。収納として利用する際にも、適切な照明があると荷物の出し入れがしやすくなります。また、電源があると、掃除機を使ったり小型の家電を設置したりと、利便性が向上します。ただしDIYなどでの設置は危険で、きちんと敗戦処理やカバーができていないと、ホコリやチリなどの蓄積により電気火災の原因になってしまうこともあるのです。屋根裏のリフォームを行う場合は、自分でできそうに感じても、こうした細かい証明や電源の設置はプロに依頼するようにしましょう。照明や電源の設置工事の費用は、5万~15万円程度が相場です。
換気設備の設置
屋根裏は空気がこもりやすく、湿気やカビの問題が発生しやすい場所です。そのため、適切な換気設備を導入することで、室内環境を整え、収納物を良い状態で保つことができます。初期の設計段階で屋根裏の通気はある程度確保されてはいるものの、収納としての想定ではないため、物を収納するスペースとしては換気が不十分になってしまうこともあります。そのため、既存の換気設備がある場合でも、追加で換気設備を設置する必要があるケースもありますので注意て必要です。換気設備の設置費用は、5万~20万円程度です。
はしご・階段の設置
屋根裏にアクセスするためには、固定はしごや折りたたみ階段の設置が必要です。アクセス方法によっても費用は異なりますが、安全かつスムーズに屋根裏に行き来できるような設備を整えることが重要です。後付けの場合でスペースがあまり確保できない場合は折り畳み、十分に踊り場などのスペースが確保できる場合は固定階段を選ばれる方が多いです。また収納する物によってもどちらの階段タイプがいいか変わります。衣類など重い物をしまう想定であれば、足元がしっかりしている固定階段の方が安全に利用できます。費用は折りたたみ式のはしごであれば5万~10万円、固定階段なら15万~30万円程度が相場とされています。
その他の内装仕上げ
屋根裏を収納スペースとしてだけでなく、趣味の空間や書斎などにも活用したい場合、内装の仕上げが必要です。クロスの張替えや床材の敷設など、一般的な内装工事の内容が含まれます。ただ荷物を置くだけでも、屋根材が丸見えだとちょっと…という方は、内装を納戸のように仕上げる方も多いですし、ある程度広く高さのある屋根裏の場合は部屋のように仕上げる方もいます。そのため実際のところ仕上げの内容次第ではありますが、10万~50万円程度の予算を見込むと良いでしょう。
屋根裏を収納にリフォームする際の注意点は?
屋根裏に十分なゆとりがある場合、希望通りの収納が作れるだろうとみなさん考えますし、それは普通のことです。しかし屋根裏を収納スペースにリフォームする際には、いくつかの注意点があります。住宅を新築する際に建築審査を行うのですから、やはり建物に新しく負荷をかける場合は、慎重にリフォームを検討する必要があるのです。特に安全性や快適性、耐久性を確保するためにも、事前にリフォーム内容や施工内容をしっかりと確認しておくことが大切です。そこでここでは、屋根裏を収納にリフォームする際に頭に入れておきたい注意点について解説をしていきます。
重量制限を考慮する
屋根裏は通常、物をたくさん置くことを前提に作られていないため、床の強度を確認する必要があります。過剰に荷物を載せると、床が歪んだり破損する恐れがありますので、リフォーム時に床の補強を行い、耐荷重量を確保しておきましょう。また、使用する収納の容量や重量も考慮し、負荷がかかりすぎないようにすることが大切です。
温度・湿度対策が必要
屋根裏は夏場に高温になりやすく、冬は低温になるなど、温度の変動が大きい空間です。また湿気もこもりがちなため、収納するものがカビや腐食の影響を受ける可能性があります。断熱材や換気設備を導入して温度・湿度管理を行い、収納物を保護するための対策を整えておくと安心です。
照明・電源を確保する
屋根裏収納の利便性を高めるために、照明や電源があると非常に便利です。特に夜間や暗い季節には、しっかりとした照明があることで荷物の整理が楽になります。電源を確保しておけば、必要に応じて掃除機や小型家電も使えるので、利便性が向上します。照明の位置や明るさも検討して、使いやすい空間を目指しましょう。
安全に配慮したはしごや階段の設置
屋根裏へのアクセスには、はしごや階段が必要ですが、安全性を考慮した設置が重要です。固定式はしごや折りたたみ階段など、出入りがしやすく安全なものを選ぶことで、日常的に使いやすくなります。また、滑りにくい材質や手すりの取り付けなども検討すると、安全性が向上します。
法的規制の確認
地域によっては、屋根裏を改装して収納にする際に建築基準法などの規制がある場合があります。例えば、天井高や床面積の制限があり、これに違反するとリフォームが認められない可能性もあります。リフォーム前に建築基準や規制を確認し、必要な手続きを行っておくことで、安心してリフォームを進めることができます。
換気対策を徹底する
屋根裏は空気の流れが悪くなりがちなため、換気対策が不十分だと湿気がこもり、カビや異臭の原因になります。換気口や換気扇の設置を検討し、空気の流れを確保することで、湿気や結露のリスクを減らしましょう。また、定期的に換気を行い、空気を入れ替えることで、収納した物品も長持ちします。
必要に応じた防音対策
屋根裏に収納スペースを設けると、足音や物の移動音が下階に響くことがあります。特に寝室やリビングの上に屋根裏収納を配置する場合は、防音材の設置を検討するのも有効です。適切な防音対策を施しておくことで、屋根裏を活用しながらも家全体の静けさを保つことができ、家族全員が快適に過ごせます。
まとめ
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