「家の中の冷暖房の効きが悪い」「雨漏りで断熱材が傷んでしまったのでリフォームしたい」そんなお悩みがある方に朗報です! 住宅の断熱に関する部分のリフォームに適応する補助金情報が公開され、今月から募集が開始されました。少しでも安く住宅の断熱リフォームをしたいという方は、ぜひチェックしていただきたい補助金ですので、今回は現在公募している断熱リフォームの補助金についてご紹介していきます。
断熱材のリフォーム補助金とは?
断熱材のリフォーム補助金という言葉を、初めて聞いた方も多いかと思います。正式名称は「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」という事業名で、公益財団法人北海道環境財団が行っている事業となります。対象は北海道だけではなく全国に及ぶため、日本国内の住宅の断熱に関するリフォームであれば基本的には対象となります。国土交通省のサイトにも掲載されている、国土交通省が承認して行っている補助金政策となります。では、もう少し詳しく「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」について見ていきましょう。
◎既存住宅の断熱リフォーム支援事業/公益財団法人北海道環境財団 補助事業部
https://www.heco-hojo.jp/danref/index.html
◎住宅リフォームの支援制度/国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr4_000087.html
事業の目的
既存住宅において、省CO2 関連投資によるエネルギー消費効率の改善と低炭素化を総合的に促進するために、「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」が開始されました。高性能建材を用いた断熱改修を行った既存住宅に対して、行われている支援です。新築住宅は対象外のため、注意が必要です。
補助金の対象
先ほどの文章に重複となりますが、高性能建材を用いた断熱改修を行った既存住宅に対して、行われている支援です。そのため、リフォームで指定されている高性能建材を使用した断熱工事を行った施主が対象の補助金となります。また、戸建住宅においては、この断熱改修と同時に行う高性能な家庭用設備(蓄電システム・蓄熱設備)、EV充電設備及び熱交換型換気設備等の導入・改修支援を行っています。集合住宅(個別)においては、熱交換型換気設備等の導入・改修支援も行います。集合住宅(全体)においては、この断熱改修と同時に行う共用部のLED照明器具への切替支援も行います。
断熱リフォームの対象になる工事内容と補助金額とは?
「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」がどのような事業で、どのような補助金政策なのかを、知っていただくことができたかと思います。では実際にこの「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」の補助金を活用するとなった場合、具体的にどのような工事を行えば補助金の対象になるのでしょうか。また補助される金額についても、確認しておきたいところですよね。ここでは、断熱リフォームの対象となる工事内容と補助金額について一緒に確認をしていきましょう。
対象になる工事内容
まず対象になる工事内容についてですが、大きく分けると「高性能建材」「LED照明(共用部)」「蓄電システム」「蓄熱設備」「熱交換型換気設備等」「EV充電設」が補助の対象となり、このうち断熱リフォームは「高性能建材」に該当します。高性能建材のリフォームでは、「ガラス・窓・断熱材」「玄関ドア」の2区分けになっており、いずれかに該当する工事を行えば補助金の対象となります。ただし、使用する建材は規定されているものに限られるため、好きなものを自由に選べないという注意点があります。
補助金額
続いてどのくらい補助金がもらえるのか、という点ですが、こちらは「補助対象経費の3分の1以内」となっており、上限額は戸建てで120万円、就業住宅で15万円(玄関ドアの改修も含む場合は上限20万円)となっています。気をつけたいのが、規定を超えた助成はされないため、「補助金でリフォーム工事の全額をまかなえる」というわけではありません。近年は「助成金で無料のリフォーム工事ができます!」などといって違法な営業行為を行ってくる悪徳業者が増えていますので、注意しましょう。また申請しても規定を満たしている必要があるため、必ずしも補助金がもらえるというわけではありません。申請して認可されるまでの間、どのくらい補助金がもらえるかは確定していない状態となりますので、補助金を使った営業や契約を推しすすめてくる業者がいたら、警戒しましょう。
◎合わせて読みたい記事!
身近に潜むリフォーム詐欺に注意! リフォームは適切な業者選びが大切!
https://www.elife-home.net/column/reformsagi.html
断熱リフォーム補助金の申請方法とは?
断熱リフォームを行う際は、必ず期限内に申請を済ませる必要があります。今回の「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」では、公募日が令和6年9月2日(月)~令和6年12月13日(金)となっており、17時までにメールが到着している必要があると明記されています。また完了実績報告書の締め切りは、令和7年2月14日(金)必着となっているため業者としっかりスケジュール確認をしておく必要があります。公募は予算に達した段階で終了となるため、ギリギリまで申請せずにいると、期間内でも終了してしまう可能性がある点も頭に入れて早めの申請を行いましょう。では、実際に申請の方法やその工程はどのようなものなのでしょうか。一緒に確認をしておきましょう。
申請書の作成・提出
公益財団法人北海道環境財団のホームページから、「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」の該当する申請書をダウンロードして、記載しましょう。申請書の入手はインターネットがあれば簡単ですので、どなたでもすぐに行っていただくことができるかと思います。メールでの申請を行う必要があるため、メールアドレスの入力ミスにも注意しましょうね。申請書は業者などが代行することもできますので、申請に不安があるという方は、リフォーム工事を依頼している業者に相談しましょう。
申請書の審査
申請書が無事に受理されると、今度は審査に入ります。審査を行うのは学識経験者を含む関係分野の専門家で構成された審査委員会で、申請書類の到着順に審査を行い、随時採択します。審査期間はおおよそ1~2ヵ月となります。
交付決定通知書の発行
無事に審査を通過して補助金を受け取れることが決まると、交付決定通知書が発行されます。交付書が手元に届いたら、申請内容に沿った工事を確実に行うことで、記載してある金額を受け取ることができることとなります。しかし、交付決定通知書が発行された後に工事の内容を変更した場合は減額されてしまうことがあるため、工事の計画はしっかりと行っておくことが大切です。
リフォーム工事業者と契約して工事開始
交付決定通知書の発行された後は、リフォーム工事業者と正式に契約をして工事開始となります。この段階で業者を探し始めるのではなく、基本的に申請前に業者を決めておいて、業者に補助金を利用することを伝えたうえで見積もりを作ってもらっておくことが大切です。申請書には施工面積や図面を記載する部分があるため、業者を初めに見つけておかないと、申請書自体作成することができません。
完了実績報告書の提出
工事が完了したら、今度は完了実績報告書の作成をして、提出を行います。重複となりますが、完了実績報告書の締め切りは、令和7年2月14日(金)必着となっているため、申請日だけではなく工事完了日にも配慮した工事計画を立てる必要があります。工事が完了し、補助金を受け取ると安心しきってしまいがちですが、必ず期限内に完了実績報告書を提出することが大切です。
現地調査
完了実績報告書の提出を終えた後、必要に応じて現地調査が行われることがあります。中間段階での事業の進捗状況の確認等のため、工事の途中で現地調査が入ることもあります。申請書通りの工事を行っていればまず問題なく済む過程ですので、心配は必要ありません。
補助金の支払い
問題なく工事が完了したことが認められると、交付額確定通知書が交付されます。交付額決定通知書を参考に、精算払請求書を提出し、補助金の請求を行います。ここまで問題がなければ、補助金が支払われて完了となります。ここまで大まかな流れを解説しましたが、もう少し細かい部分に関しては公益要領に記載されておりますので、以下ご確認ください。
◎公募要領/公益財団法人北海道環境財団
https://www.heco-hojo.jp/danref/doc/danref_kohbo_R6_09.pdf