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外壁の素材を活かすクリア塗装とは? メリット&デメリットも解説!

お役立ちコラム

日本の住宅ではサイディング外壁が用いられることが多く、全体の7割程度の方がサイディング外壁を戸建て住宅に採用しています。サイディング外壁は、レンガ調や木目調など、高額な素材を似せた外壁材で手軽に楽しむことができるため人気があります。しかし一点だけ気を付けなければいけないのが、サイディング外壁には外壁塗装が必要不可欠であるという点です。外壁を守るためには外壁塗装は大切ですが、「せっかくの素材を塗料で潰したくはない」という方も一定数いらっしゃいます。そんな方にオススメしたいのが、クリア塗装です。本記事では、サイディング外壁の素材を活かすクリア塗装について、その特徴やメリット&デメリットを詳しく解説していきます。

クリア塗装の解説に入る前に、まずは基本的な情報として、サイディング外壁に外壁塗装が必要な理由について触れていこうと思います。なぜ外壁塗装を行うことで外壁を守ることにつながるのか、意外と知られていない部分でもあります。お金を支払って行う工事であれば、工事を行う理由についてもしっかりと把握しておきたいものですよね。そのためここでは、サイディング外壁に外壁塗装が必要な理由について詳しく解説をしていきます。

サイディング外壁は優秀な外壁材ではあるものの、機能性の面では完ぺきではありません。そのため、サイディング外壁に外壁塗装を施すことで、外壁材の性能を高めて寿命を長く保ちます。外壁塗装は、防水性や耐候性、耐久性を高めることができ、住宅を守るうえで必要となる機能性を十分に補うことできます。

外壁塗装は機能性を高めるだけではなく、外壁材を劣化から守る役割もあります。外壁材を劣化から守ることで、劣化から発生する害虫被害や雨漏り被害から住宅を守ることもできるのです。外壁塗装を行っていない外壁材よりも、外壁塗装を行っている外壁材の方が寿命が長くなり、かつ長期的な目線で見るとメンテナンスにかかる費用も抑えることができます。

冒頭でもご消化したクリア塗装は、色が付いていない透明な塗料で、外壁塗料として商品化されている塗料のことです。外壁塗料と聞くと色が付いた塗料をイメージされる方が多いかと思いますが、サイディング外壁の素材感を活かすためにクリア塗料を採用する方も一定数いらっしゃいます。では、そんなクリア塗料ですが、サイディング外壁に使うことで具体的にどんなメリットを得ることができるのでしょうか。

本記事のタイトルにもある通り、クリア塗料はサイディング外壁の繊細な素材感を活かすことができます。また色がない透明の塗料のため、サイディング外壁の絶妙な色味や素材をそのまま外壁に反映することができ、塗料によるイメージの違いや失敗を防ぐことができます。サイディング外壁にこだわって決めた、という方にとっては、サイディング外壁のこだわりをそのまま活かすことのできる塗料です。

通常の外壁塗装では、「上塗り」「中塗り」「下塗り」といった3段階の塗装が必要になります。またそれぞれしっかりとした乾燥時間を設けなければなりません。一方でクリア塗料であれば、塗装回数は2段階で済むため、その分の工期短縮や塗料費用を抑えることができます。一回分の塗装がないため、サイディング外壁の素材にある凹凸が埋まりにくく、サイディング外壁の素材を活かすことにも役立ちます。

クリア塗料を用いることで、サイディング外壁の素材に艶感をプラスすることができます。外壁の艶感は、高級感を出すことができますし、汚れを付着させにくくする効果もあります。そのためクリア塗料を使用することで、外壁に艶感を出しつつ、汚れにくい外壁にしてくれるのです。

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サイディング外壁の素材を活かしたい、と考えている方にとっては、クリア塗料はとてもいい塗料ということを知っていただけたのではないでしょうか。しかし、サイディング外壁にクリア塗料を用いることで生じるデメリットも存在します。メリット面だけではなくデメリット面もしっかりと確認してから、クリア塗料を採用するか検討することが大切です。ここでは、サイディング外壁にクリア塗料を使うことによるデメリットについても、併せて解説をしていきます。

新築時のサイディング外壁にクリア塗料を使う場合は問題ありませんが、外壁塗装のメンテナンスでクリア塗料を使う場合は注意が必要です。劣化が進んで「クラック(ひび割れ)」や「色あせ」などが発生している外壁材には、クリア塗料は向きません。クラックが発生しているのであれば、クラックを補修してからクリア塗料を行えばいいのではないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしこの場合、補修した部分が丸見えになってしまうため、外壁に違和感が出てしまうことがあります。また、色あせが発生している場合は、クリア塗料を用いることで色あせがそのまま反映されてしまうため、せっかくメンテナンスをしても劣化した印象のまま残ってしまうことになります。こうした理由から、一般的には劣化が進んでいる外壁にはクリア塗料をオススメしていません。

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こちらもメンテナンス時に気を付けなければいけないのですが、既存の塗料とクリア塗料が相性の悪い塗料の場合は、クリア塗料を使用することができません。相性の悪い塗料としては、機能性の高い塗料があげられます。例えばフッ素塗料や無機塗料など、汚れが付きにくく高性能を売りにしているような塗料を使用している場合は、上からクリア塗料を重ねられないことがあるのです。詳しくは使用している製品のメーカーに確認する必要がありますが、高性能塗料を使用している場合は、基本的には上からクリア塗料を重ね塗りしないよう注意書きされていることが多いです。

クリア塗料は、金属系サイディング外壁には向かない塗料です。金属系サイディングは、シックでスタイリッシュな外観に見せてくれることから、近年人気のあるサイディング材のひとつではあるものの、金属系サイディングの表面の艶がクリア塗料と馴染みにくく、使うことはオススメできません。デザインのアクセントとして、一部分に金属系サイディングを用いる方も多いのですが、他の外壁部分にクリア塗料を使う場合は、違和感がでないよう全体のバランスを考える必要があります。

クリア塗料を使用するかは、業者と相談したうえで既存外壁の状態を見て判断する必要があります。では、実際に外壁材にクリア塗料を使用するとなった場合、費用はどのくらいで、耐用年数はどの程度になるのでしょうか。クリア塗料を選ぶにあたり費用や耐用年数を知っておくことは大切ですので、最後にクリア塗料の費用相場と耐用年数について解説して終わります。

クリア塗料にもグレードが存在し、グレードによって費用相場が変わります。一般的な中間グレードとされる「ウレタン系」や「シリコン系」のクリア塗料を用いた場合、費用相場は1㎡あたり1,500円~3,500円程度です。業者の仕入れ状況や、使用する塗料の種類によっても費用は変わってくるため、費用を抑えたいという方は中間グレードの中でも比較的安く済ませることができるウレタン系がオススメです。シリコン系はウレタン系よりもやや単価が高い傾向にあるため、耐用年数も費用に比例して長くなります。上グレードがいいという方であれば、「フッ素系」や「無機系」などのクリア塗料を選ぶことでより長持ちします。ただし費用もその分高くなり、上グレード塗料の場合は1㎡あたり3,500円~5,500円が相場となります。

どの種類のクリア塗料を使用しているかにより耐用年数は変わりますが、中間グレードの塗料を使用している場合は7年~15 年程度が、耐用年数の一般的な平均値となります。もちろん塗料によって、同じ中間グレードでも耐用年数が変わるため、塗料を決める際には耐用年数もよく見ておくようにしましょう。先ほどご紹介した上グレード塗料では、耐用年数は更に長くなり15年~25年ほど持つとされています。上グレード塗料は初期費用が高くなる分、長期的な目線で見るとメンテナンスコストが削減できるため、どちらを選ぶかは予算やメンテナンスコストの面から判断するようにしましょう。

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