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屋根・壁の断熱材リフォームのメリットとは? 費用相場や工事内容も解説!

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更新日:2024/11/07

暖冬と呼ばれる今年の冬ですが、12月中旬に差し掛かり、ぐんと寒い日が増えてきましたね。そんな時に気になるのが、住宅の「冷え」ではないでしょうか。住宅の冷えは単に外気の気温の低下だけではなく、断熱材が原因で発生している冷えの場合もあります。断熱材は基本的には新築時に施工されるものですが、住んでいるうちに「住宅が寒い」「もっと暖房費を削減したい」「シロアリ被害や雨漏り被害で断熱材が腐食している」などの場合に、リフォーム工事として断熱材を新たに施工する工事を実施するケースもあります。本記事では住宅の暖房効率や断熱材にお悩みの方に向けて、断熱材リフォームのメリットや、実際に工事をする際の費用相場、工事内容なども踏まえて詳しく解説をしていきます。

屋根・壁の断熱材をリフォームするメリットとは?

住宅を快適に保つためには、断熱材の存在は欠かせません。特に断熱材の施工面積が大きな屋根や壁の断熱材は、断熱材の質や量などによって、室内の過ごしやすさに大きな影響を与えます。そのため、今住宅の冷えや暖房費にお悩みの方にとっては、断熱材のリフォームによりさまざまなメリットを得ることができるようになります。ここでは、屋根や壁の断熱材をリフォームするとどんなメリットが得ることができるのか、具体的に解説していきます。

保温効果が高まる

断熱材は、室内から外部への熱の移動を抑制する役割を果たします。これにより、冷暖房の熱が外部に逃げにくくなり、屋内がより暖かく保たれます。そのため断熱材をリフォームして断熱効率をあげることで、室内の暖気が逃げにくくなり、冬の寒い日でも室内で快適に過ごすことができます。

一年中過ごしやすくなる

断熱材と聞くと「冬暖かく過ごすためのもの」とイメージされる方も多いですが、実は断熱材を適切な量で施工することで、その他の季節も快適に過ごすことができるようになります。例えば夏は暑く、断熱材がかえって逆効果のようにも感じますが、断熱材は空気の層を作って室内の温度を保とうとするため、夏であれば冷房の冷気を逃さないよう働いてくれます。そのため、冬だけではなく夏は涼しく、その他の季節も断熱材を増やしたりリフォームすることで室内が快適になります。

冷暖房費用を抑えることができる

断熱材をリフォームすることで、これまでよりも室内の気温を保ちやすくすることができるため、結果として冷暖房費用が安くなることがあります。冒頭でも触れましたが、断熱材のリフォームの際に「冷暖房費用を抑えたい」という理由で施工を決める方もいらっしゃいます。

断熱材をリフォームすることで、家全体の耐久性も向上します。適切な断熱材は温度差からくる結露を防ぐため、湿気による柱や壁材の腐食を抑え、構造部分の劣化を遅らせる効果が期待できます。特に湿気が溜まりやすい屋根裏や壁の内部にしっかりと断熱材を施すことで、長期間にわたって住宅を保護し、家の寿命を延ばすことが可能です。

断熱材のリフォームによって室内の温度と湿度が安定すると、カビやダニの発生リスクが低減します。適切な断熱環境を整えることで湿気がこもりにくくなり、カビが生えやすい場所や季節でも清潔な空間が保たれやすくなります。特に湿度の影響を受けやすい床下や壁内では、断熱材の更新が健康的で快適な住まいを実現する手助けになります。

断熱材のリフォームは、室内の防音性能を高める効果もあります。断熱材が音の振動を吸収し、外からの騒音が入りにくくなるため、特に交通量の多い道路沿いや近隣の音が気になる場所では、静かな環境を保つのに役立ちます。また、逆に室内からの音漏れも抑えられるため、プライバシーの保護にもつながります。

屋根・壁の断熱材のリフォームってどんな工事をするの?

屋根や壁の断熱材をリフォームすることで、さまざまなメリットを得ることができると知っていただけたのではないでしょうか。今住宅の冷えや冷暖房費用でお悩みの方は、リフォームすることで解決することもできそうですね。では、実際に屋根と壁の断熱材のリフォームでは、どのようなことを行うのでしょうか。ここでは、断熱材のリフォーム内容について詳しく解説をしていきます。

外断熱工法

外断熱工法は、建物の外側に断熱材を取り付ける工法です。建物の外壁に断熱材を設置することで、建物全体の断熱性能を向上させ、エネルギーの効率的な利用を図ります。工事中は、室内の影響を受けないため、工事中の騒音・足場の設置などによる日光の遮断などの不便は生じますが、日常生活を送ることができます。ただし室外には新設した断熱材の厚み分、3~6cm程度出っ張ることが予想されます。隣地や敷地に余裕があれば問題はありませんが、住宅密集地での狭小地などでは隣人トラブルに発展するケースもあるため、実施には十分な検討が必要です。

内断熱工法

内断熱工法は、建物の内部に断熱材を設置する工法です。柱と既存の壁の間には隙間があるため、この隙間を利用して断熱材を埋め込んでいきます。足場の費用もかからず、また外断熱工法よりも比較的安価な断熱材で施工可能となっているため、全体的なコストを抑えることができます。ただし、工事を行うためにはクロスをはがさなければならず、工事中の部屋で生活するのは難しいため、他の部屋で過ごすか一時的に住宅以外の場所で過ごす必要性が出てきます。

付加断熱工法

付加断熱工法は、外断熱工法と内断熱工法の両方を組み合わせて行う断熱材のリフォーム工事です。熱損失を減らすことで、木造住宅で断熱性能を向上させたい時に採用されます。不可断熱工法を実施することで、新築同等の断熱効果が得られるとも言われています。ただし壁部分が厚くなるため、室内面積が狭まるデメリットや、他の断熱材のリフォームと比べて高額になりやすいといった一面があります。

断熱塗装

住宅の状況などにより断熱材の使用してのリフォームが難しい場合、屋根や外壁に断熱効果の高い塗料を塗る方法もあります。屋根と外壁の補修も同時にできるほか、見た目がきれいになるため外観をきれいにしながら断熱効果を高めたいという方にオススメの工事です。

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断熱材のリフォームは、建物の省エネ性能や快適さを高めるために重要ですが、施工時期や気候によってその効果が大きく左右されることがあります。断熱材のリフォームは、天候の影響を受けやすく、気温や湿度が安定しているタイミングで施工することで、より効率的で高い効果が得られます。また、施工時期に適したリフォーム計画を立てることも、快適な住環境作りには欠かせません。ここでは、季節別におすすめのリフォーム時期や、気候に合わせた準備について解説します。

春は湿度が低く、気温も安定しているため、断熱リフォームを始める準備に適した季節です。この時期に断熱材を点検して劣化箇所を確認することで、梅雨の湿気が建物に影響を与える前に対策を講じることができます。また、断熱材の設置や交換に必要な材料の手配も、天候の変化が少ない時期に行うとスムーズに進められます。春先から準備を始めることで、暑さが厳しくなる前に快適な環境を整えやすくなるでしょう。

梅雨は湿度が高く、断熱材の施工に不向きな時期です。湿度の高い環境で断熱材を施工すると、内部に湿気がこもりやすくなり、断熱材の劣化やカビの原因にもなります。そのため、梅雨の時期には、あらかじめ「防湿対策」を講じることが重要です。具体的には、防湿シートの設置や換気設備の強化などを検討し、湿度管理に配慮した施工を行うことで、断熱材の耐久性を高められます。

夏は高温多湿な環境が断熱材に負担をかけやすいため、施工時には特に「換気設備」を見直すことが効果的です。夏場は断熱材の熱保持効果が重要ですが、施工中に屋内の温度が上昇すると、住まいの快適さが損なわれる可能性があります。そのため、換気設備を適切に調整し、施工時の湿度や温度を管理することが大切です。特に、断熱材の設置後は換気を十分に行い、熱や湿気がこもらないようにしましょう。

秋は気温や湿度が比較的安定しており、断熱リフォームを行うには絶好のシーズンです。特に外壁や屋根の断熱リフォームを検討している場合、秋の時期に施工することで、冬に向けた保温効果が期待できます。また、秋は工事業者の予約が比較的取りやすい時期でもあるため、計画的に施工を進めやすいメリットもあります。冬の寒さが厳しくなる前に施工を完了させておくと、効率的に断熱効果を発揮できます。

冬は外気温が低いため、断熱材をリフォームする際には凍結のリスクを考慮する必要があります。特に、屋外での施工が多い場合には、凍結防止剤の使用や、暖房設備の導入などの「防寒対策」が不可欠です。また、断熱材の設置中に寒波が到来すると作業に支障が出ることもあるため、天候予測に基づいた柔軟なスケジュール管理が求められます。冬場に断熱リフォームを行う場合は、屋内と屋外の温度差に十分配慮した施工が鍵となります。

屋根・壁の断熱材のリフォームの費用相場は?

屋根や壁の断熱リフォームには、さまざまな工法があるということを知っていただけたのではないでしょうか。得ることのできるメリットも知ったうえで、リフォーム工事を実施したいと考えている方も多いかと思いますが、やはり気になるのが工事にかかる費用ですよね。断熱材のリフォーム工事では、使用する断熱材や施工面積によって金額に差が出るため、住宅によって見積金額に差は出てきます。そのためここでは、一般的な広さの住宅で行った場合の断熱材のリフォーム工事の費用相場について解説をしていきます。

屋根の断熱リフォームの費用相場

屋根の断熱リフォームには、大きく分けると「屋根材そのものを断熱性能にいいものに交換するリフォーム」と、「屋根の内側から断熱材を充填するリフォーム」の2種類あります。屋根材そのものを変える場合、屋根の大掛かりな工事となるため、使用する屋根材にもよりますが100万~200万程度が相場です。内側から断熱材を補填するリフォームでは、20万~50万円程度が費用相場となります。

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断熱リフォームを考える際、どこから手を付けるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。屋根と壁の両方に断熱対策を施すのが理想的ですが、費用や施工期間を考慮すると、まずは優先順位をつけるのが現実的です。ここでは、家の構造や周囲の環境に応じたケース別に、屋根と壁のどちらを先に断熱リフォームすべきか判断するためのポイントを解説します。

夏の暑さや冬の寒さが天井から直接伝わってくる家では、まず屋根断熱の施工が優先されます。特に、2階建てや平屋の家で屋根に近い部屋がある場合、屋根断熱を強化することで、直射日光による室内温度の上昇や冷暖房効率の低下を防げる効果が高いです。屋根部分に断熱材を施工することで、外からの温度の影響を遮断しやすくなり、冷暖房費の削減にもつながります。

特に冬場、外気の冷たさが壁を通じて伝わりやすい家では、壁の断熱対策を先に行うのが効果的です。外気と直接接する面積が広い壁からの熱の出入りを抑えることで、室内の温度を一定に保ちやすくなります。また、壁の断熱を行うことで、冷え込みが原因の結露やカビの発生を防ぐ効果も期待できます。特に寒冷地にお住まいの場合は、壁断熱が優先されるべきポイントとなるでしょう。

既に窓の断熱対策がされている家は、次のステップとして屋根断熱に取り組むのがおすすめです。窓からの冷気や熱が遮られているため、屋根からの熱の出入りが家全体の温度に大きな影響を及ぼしやすくなっています。二重窓と屋根断熱の組み合わせによって、さらに冷暖房効率を向上させ、快適な室内環境を実現できます。

風通しがよすぎて、冬場の寒さが気になる家では壁断熱を先に行うとよいでしょう。特に築年数が経過している家は、隙間風が入りやすく、壁を通して外気温が影響することが多くなります。壁の断熱対策を行うことで、隙間風を抑え、外気温の影響を軽減できます。寒さの侵入を防ぐことで、快適な住環境が整いやすくなるでしょう。

屋根と壁のどちらを先に施工するか悩んだ際、将来のメンテナンスも考慮して選択するのも一つの方法です。屋根は劣化が進むと雨漏りなどの原因となりやすく、メンテナンスの重要度が高い箇所です。先に屋根断熱を行い、屋根の耐久性を高めておくことで、メンテナンスの際に断熱材も同時に保護できる場合があります。屋根の劣化を防ぐ意味でも、屋根断熱を優先するのは賢明な選択です。

屋根・壁の断熱材のリフォームは同時施工がオススメ!

屋根や壁の断熱材のリフォームは、高い効果が得られる一方で、高額な工事になりやすいです。工事実施には、しっかりとした計画を立てることがなにより大切です。また、屋根や壁の断熱材を入れたから終わり、というわけではありません。断熱材は雨漏りやシロアリなどの害虫被害に遭いやすい部分ですので、工事後のアフターフォローも必要です。そのため、住宅の断熱材リフォームは行いたい箇所を一度に行ってしまうのがオススメです。特に屋根や壁は、雨漏りや劣化点検でも同時に行うことが推奨されていますので、是非この機会に検討してみてくださいね。

同時施工は経済面でもお得

「屋根と壁を同時にやったらお金がかかってしまう」と思われる方も多いかもしれません。しかし長期的な目線で見ると、屋根と壁の同時施工を行うことで、足場代や出張費用などが一回で済むため、トータルで見るとお得になります。今後のメンテナンスでも、時期を合わせて行うことができるというメリット面もあります。

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点検の実施は年に一度がオススメ

屋根と壁の点検タイミングについては、年に一度が推奨されています。例え新築住宅であっても、台風などの影響で屋根材や外壁が影響を受ける可能性もありますし、放置することで建物や断熱材がダメージを受けてしまうことは珍しいことではありません。そのため、屋根や壁の断熱材のリフォームをされた後も、全ての点検の意味を兼ねて年に一度は業者に点検を依頼しましょう。

まとめ

イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。