住宅の外観を決める際に、さまざまな種類がある外壁材について、それぞれのメリット・デメリットを検討しながら選んでいくのはみなさん同じですよね。建売住宅で既に外壁が決まっていたという方であっても、外壁材はどんなものか、どんな色かなどは購入する前の検討ポイントのひとつなのではないでしょうか。しかし住宅の外壁は、外壁材だけではなくその上に塗装する塗料も非常に重要になってきます。せっかく外壁材の質感や色にこだわって選んだのに上から塗装したら意味ないのではないか、と思われる方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、外壁塗料の重要性についてなぜ外壁材の上に塗料を塗る必要があるのか、その役割と併せて解説をしていきます。また外壁塗料のメンテナンスの方法についても解説をしていきますので、持ち家があるという方や賃貸などのオーナーの方は、是非参考にしてみてくださいね。
外壁塗料とは？
外壁材について知っているという方も、外壁塗料という言葉に聞き馴染みがない方や、どんなものなのかイメージできないという方もいらっしゃるかと思います。外壁塗料について知らなかったという方のために、ここでは外壁塗料についての解説をしていきます。
外壁材を守る役割がある
外壁塗料とはその名前の通り、外壁に塗る塗料のことを言います。一般的な住宅に使われている塗料としては、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」があります。施工面積の広い邸宅や公共施設などでは、ハイグレード塗料として知られている「フッ素塗料」が使われることもあります。これらの塗料には、それぞれ違った性質があるものの、基本的には住宅の外壁材を紫外線などによる劣化から守るための共通の目的があります。外壁材がレンガやタイルの住宅の場合は、レンガやタイルそのものに非常に高い耐候性があるため外壁塗料を使わないこともありますが、一般的な日本の住宅ではレンガやタイルを全面的に使うことは少ないため、外壁塗料で仕上げをすることがほとんどです。
劣化症状が出る前に行うのが理想
劣化症状が出始めてから外壁塗料を行うという方もいらっしゃいますが、オススメは新築時やメンテナンス時に先回りして外壁塗料を行ってしまうことです。先に劣化症状が発生してしまうと、外壁材を一度はがして修理が必要になってしまうケースも多々あり、トータルコストが高くなってしまいます。外壁塗料の劣化だけであれば外壁塗料を塗り替えることで、問題なく次回のメンテナンスまで過ごすことができます。初期費用が高くつく分、外壁塗料を避けたいという方も多いですが、可能であれば先に行っておいた方が、雨漏りのしやすさを考えると最終的には安く済むこともあります。
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外壁塗料を行うとどんなメリットがある？
外壁塗料を行うことで実際にどんなメリットがあるのか、また外壁塗料を行う重要性についても、もっと詳しく知りたいですよね。勧められたまま、なんとなく外壁塗料を行うよりも、しっかりとメリットを知った上で行うことも大切です。ここでは外壁塗料を行うと得られるメリットと、外壁塗料の重要性について、詳しく解説をしていきます。
外壁の防水性を高める
外壁塗料は、塗料が外壁表面に防水膜を形成します。この膜は、雨水や湿気が壁に浸透するのを防ぎ、内部の構造材や断熱材を保護します。塗料によって膜の硬さなど違いはありますが、外壁材や立地環境に合わせて適切な塗料を選ぶことが大切です。防水膜により防水性が向上した外壁は結果として、壁の劣化、カビ発生、腐朽などのトラブルを予防することができます。
外壁の耐候性を高める
建物は、紫外線、風雨、温度変化など様々な自然環境にさらされます。そのため、グレードの高い外壁材を使用したとしても、外壁は必ず劣化していきます。劣化してしまうのは外壁塗料についても同様ですが、外壁塗料がない状態の外壁材よりも、外壁塗料が塗布されている状態の外壁材の方が、当然劣化は遅くなります。そのため外壁材の寿命を延ばすことができます。また塗料に含まれる紫外線吸収剤や耐候性樹脂が、外壁材料を保護する役割もあります。
外壁の断熱性・遮熱性を高める
外壁塗装には、断熱性や遮熱性のある塗料があります。これらの塗料を使用することで、外壁表面の熱の吸収や放出を抑制し、室内の温度変化を緩やかにします。冷暖房費を抑えることができるため、初期費用が高くなっても十分な費用対効果を実感できます。また断熱性・遮熱性を高めることで、一年を通して室内が過ごしやすくなります。
外観の美観を保てる
外壁塗料により外壁材そのものの劣化を遅らせることができ、結果として建物の外観を長い期間を通して、美しく保つことができます。塗装によって色や質感を変えることで、建物のイメージを刷新することも可能です。外壁材の色合いを強く出したいという方であれば、外壁材の種類にもよりますが、外壁塗料の色をクリアにすることで実現できます。定期的な色の変化を楽しみたいという方や、飽きっぽいという方であれば、メンテナンスの度に色を変えることで外観の色合いに遊び心を持たせ、同じ建物も違ったデザインで長く楽しむことができます。さらに定期的な塗装を行うことで、劣化した部分が分かりにくくなるため、実際の築年数よりも住宅をきれいに見せることができます。
外壁の耐久性を高める
外壁塗料を行うことで、外壁材の劣化を最小限にする効果があるため、最終的に外壁そのものの耐久性を高めることに繋がります。また外壁塗料は耐候性を高め雨漏りを予防する役割があるため、住宅全体の寿命を延ばしているとも言えます。雨漏りからの住宅の劣化は非常に深刻な問題で、外壁からの雨漏りはとても多い雨漏り原因となっています。外壁塗料で雨漏りを予防していくことは、住宅に安全に済むためにとても重要なことです。
外壁の防汚性を高める
一部の外壁塗料には、汚れやほこりが付着しにくい性質があります。このような塗料を使用することで、建物の外観が長期間綺麗な状態を保つことができます。また、防汚性のある塗料は、汚れが付きにくいだけでなく、汚れが付いても落ちやすい特性があります。これにより、外壁のメンテナンスが容易になり、クリーニングの頻度や、それに伴う労力とコストが軽減されます。
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外壁塗料のメンテナンスについて知りたい！
外壁塗料の重要性やメリットについて知っていただけたかと思います。しかし外壁塗料は一度行ったら終わり、というわけではなく、住宅に住み続ける限りメンテナンスが必要になってきます。外壁塗料と上手に付き合っていくために、メンテナンスの内容や時期、費用などについても知っておくと、その後のメンテナンス計画が立てやすくなります。
外壁塗料のメンテナンスの内容
外壁塗料のメンテナンスと言われても、具体的にどんなことをするか気になりますよね。外壁塗料のメンテナンスでは、主に行うのは高圧洗浄による洗浄、ひび割れや欠けなどに対する下地修理、塗装の3工程です。もっと細かく内容を見ていくと塗装だけでも中塗り、上塗りなど区別して作業を進めていくため、正確には細かな工程がありますが、基本的には大きな3工程を行っていくんだな、と覚えていていただければ十分です。たまに手抜き工事などで塗りの回数が少ない、そもそも見積もりに1回塗りの記載しかない、ということもありますので、見積もりは複数業者から取ってよく見比べるようにしましょう。
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外壁塗料のメンテナンスにかかる費用
外壁塗料のメンテナンスにかかる費用は、使用している塗料のグレードや、施工面積によって変動します。そのため必ずしもすべての住宅に当てはまるというわけではありませんが、一般的な住宅の大きさの30坪（施工面積100㎡ほど）であれば、90万円～120万円が相場と言われています。外壁塗料は住宅を守る上でも大切なものですが、費用は高額になる傾向にあります。そのため、外壁塗料を行うために長期的なメンテナンス計画を立て、資金計画をしていくことがとても重要になります。
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外壁塗料のメンテナンスのタイミング
外壁塗料の塗り直しメンテナンスのタイミングは、塗料によって差がありますが、大体10～15年に一度と言われています。しかし既に雨漏りを経験している外壁の場合、5～7年に一度のタイミングでメンテナンスを勧められることがあります。短いスパンでのメンテナンスの場合は、毎回塗り直しをするというよりも、異常がないかチェックをするといった確認の作業が多くなります。そのため5年に一度、必ずしも高額な塗り直し費用を払わなければいけない、というわけではありません。必要がなければ行わないこともあります。とは言っても、雨漏りは予期せぬタイミングで発生することもあり、また気付けない場合も意外と多いです。そのため心配だという方は、5～7年の短いスパンでメンテナンスを行い、塗り直しも検討しつつ、トラブルが発生していないか確認していくと安心です。同時にメンテナンスで大切なのは、どんな業者に依頼するかです。インターネットなどで業者を探す方も多いかと思いますが、外壁の施工不良は雨漏りに直結する問題ですので、業者選びも慎重に行うようにしましょう。
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まとめ
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